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「及川ぁー、Aー！ どこだ！ もうバス出るぞ！」
遠くから岩泉さんの声が聞こえる
最後に若を睨んだ及川さんは私の肩を抱いて声の方に歩いていく
「ッおい、どういうことだよ若利」
英太が若に掴みかかったのを最後に、3人の姿が見えなくなる
肩に触れている及川さんの手がとても熱かった
青葉城西Ｖ.Ｂ.Ｃとかかれたバスに乗りこみ、ひとりで2人席に座る
列を挟んだ隣の座席には及川さんと岩泉さん
私は窓の外を見て何も考えられなかった
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学校にバスが到着したらしい
いつもの見なれた体育館の前に停まる
荷物を出したり、忘れ物の確認をしたり、監督の話を聞いたり
至って普通に接せられていたはず
解散という言葉にハッとなる
もう終わったんだ、帰ろう
いつものように及川さんと岩泉さんの元に向かった
「岩ちゃんごめん！ 今日は先に帰ってて」
「ん？ おお、あんまり遅くなるんじゃねぇぞ」
「えっ」
岩泉さんがどんどん歩いていってしまう
及川さんに肩をがっしり掴まれていて動けない
逃がさないよという雰囲気に少し圧される
みんなの姿が見えなくなってから、及川さんは切り出した
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作者名：観月
| 作成日時：2020年9月27日 21時
