牛島若利の妹 "でした" 。３【及川徹】 (ページ24)

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あれだけ波に乗っていた青城が、段々崩れ落ちていく
セッター交代でぱっつんの人が入ってきて急にペースを下げた

若もわりと気持ちよくスパイクを打っていて、こちらには実際のところ打つ手なし

そしてそのまま、セット数の取得は出来ないまま時間が来た

「あーッ、もうっ、むしゃくしゃする！！」

「落ち着け、お前がうるせぇと俺がイライラする」

「お、及川さん、落ち着いて…！」

阿吽の2人は今日もすこぶる調子が良かったのに、覚にばんばん止められていた
フラストレーションが溜まっていた及川さんの大声が響く

今にも拳を飛ばしそうな岩泉さんを宥めながら、及川さんを落ち着かせた

その声を聞き付けた覚が煽りに来て…
白鳥沢の体育館が主に及川さんの叫び声で埋め尽くされた

「あーあ、マネちゃんも大変だね」

「あれが平常なので大丈夫ですよ？」

「そっか。ところでさ」

慰められたかと思ったら今度は探るような目で見つめられる
その瞳に気圧されながら1歩引いた

「ねえちょっと、おたくのマネちゃん借りてくね？」

「え？」

「はっ？！」

「おい！」

私も及川さんも岩泉さんも、何も言う暇なく私は覚に連れ去られていく
振り向きざまに

「ダイジョーブ！施設の説明だから！」

なんて今更感満載の嘘をついた

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