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チク、タク、チク、タク


秒針が時を刻む音が部屋に響く
…我ながら、よくこんな空間で課題なんて進められるよな

カリカリとシャー芯を削る音もして、気分は受験生だ

自分の部屋なのに、どこか落ち着かない


「んーっ…」


リラックスついでに背伸び
ふと、飾られている写真が目に入る

あぁ、そういえば明日の体育はバレーボールだっけ

映画みたいに、写真立てを伏せるなんてことはできない
自分の心をえぐるとわかっていながらも、その写真だけは片付けることが出来ない


「…課題、やんなきゃ」


雑に広げられたノートと参考書に視線を移す
視線は真っ白なノートに向かっているはずなのに

私の視界の隅には汚れたバレーボールが映っていた


「バッカみたい」


ふっと自分で自分を嘲笑う



嫌いだ


何もかも



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作者名:観月 | 作成日時:2020年9月20日 14時

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