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「…若利君、強引」
「絶対王者感が溢れ出てた」
「俺は及川より幸せにする自信がある。不安にもさせない」
「…ねえ天童、牛島なんか変なものでも食べた?」
「前からAちゃんの話になると毎回こんな感じだったよ」
「…信じられない」
結局、そのまま流されてしまい…
後悔はしてないけど、及川が気がかりだった
あのあと及川にメッセージを送っても、返事が来ない
会おうにも青城の予定がわからないし…
「Aは俺を敬遠しない」
「ん?」
「部員はともかく、女子も男子も俺を遠ざける。だがAはただの同級生として接してくれた」
それはたぶん牛島若利を知らなかったからだし
席が隣になったからだし
宿題見せてって言っても嫌な顔ひとつせず見せてくれてついでに間違ってるところを教えてくれて親切だったし
普通にいい人だと思ったから
「俺はそんなAに惹かれた」
「…待って、それ以上はやめよ、恥ずかしい」
恥じらいも照れる様子もなく淡々と言われて
こういうのって言う方も言われる方も恥ずかしいはずなのに
牛島相手に限っては私だけが恥ずかしい
「…Aちゃんが思ってるより、若利君、Aちゃんのこと大好きだから慣れた方がいいよ」
ぼそっと教えてくれた天童の言葉に
私の顔にはまた熱が集まった
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作者名:観月 | 作成日時:2020年9月3日 17時