綺麗に振られました。 ページ45
------------
｢え……？｣
ドさんは、驚いた顔をしてこっちを見た。
ようやくこっちを向いたことに、少し嬉しくなった私。
振られるってことは、分かってる。
だって私はまだチャニョルの彼女だし
それにドさんは私のことなんか眼中に無いから。
ドさんは仮にもチャニョルの恋人なのに、そんな人と付き合うなんてことは絶対しないだろう。ドさんは……何よりも友達を大切にする人だから。
｢……ごめん。｣
『……』
ほらね、やっぱり。
ドさんは遠すぎる。こんな私には、遠い存在。
分かってたけど。分かってたけど……
それでもやっぱり、悲しい
『何いってんの？』
｢え？｣
『友達としてだって！ ……誤解、しないで。』
私は隠した。
溢れた気持ちに蓋をするように。
｢……なんだ。｣
『なに、勘違いしてんの〜』
｢……いや、それはっ、うん、ごめん。｣
言ってから後悔。
なんで私あんなこと言ったんだろう。
気まづくなっただけじゃん。
……いくら溢れてしまったとはいえ、これはちょっとおかしいのではないか
『ドさん！』
｢え？｣
『私ね、さっきこの顔をチャニョルに見せたら、可愛いだって〜! それにね、新しいお友達もできたの。あおいちゃんだよ！』
｢……｣
『化粧効果は、やっぱり凄いね！』
私はそう言って、
悲しい気持ちを悟られないように
ドさんにむかってはにかんだ。
ドさんは無言で私を見つめると、私の手から青いハンカチを奪い取った。
『うわっ、取るなら取るって……』
｢うるさい、拭け｣
『ちょっ、いたい』
ドさんはゴシゴシと私の顔をハンカチで擦った。馬鹿だなぁ。今の時代、そんなのじゃ取れないよ。
｢取れないんだけど｣
『そりゃあ、ハンカチで取れたら苦労しないだろうよ……って何すんの!? あおいちゃんにやってもらったんだからっ！ それにチャニョルに可愛いっていってら貰ったし！』
｢……尚更、ダメ。｣
『痛いってば！』
｢だってどうせ、その友達には本当のこと話せてないんでしょ？｣
『……っ、そうだけど』
たしかに。
あの子は、私とチャニョルのことを知らないで、応援している。若しかしたらナナみたいに本当はチャニョル目当てなのかもしれない。
そう思ったら、言わないでおくのが一番いいと思った。
でもそれって、やっぱり本当の友達って言えないんだよね。
ドさんはきっとそれを踏まえて言ってくれた。
なんて優しいんだ、ドさん。
------------
------------------
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2375人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
巫づき。(プロフ) - (名前)さん» そういっていただけると嬉しいです。ぎょんちゃんと結ばれるかどうかはまだ定かではありませんが……これからも更新頑張ります。応援してくださってありがとうございます。 (2017年5月21日 23時) (
レス) id: e0acf4d077 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - ぎょょょょんちゃゃん、結ばれて大好きだよぎょんちゃん←、とっても楽しみにさせてもらってます！更新頑張ってくださいね！応援してます。 (2017年5月20日 9時) (レス) id: 8c96ab4e12 (このIDを非表示/違反報告)
巫づき。(プロフ) - どらえるもんさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。更新頑張りたいと思います。楽しみにしていてくれると嬉しいです。ありがとうございます。 (2017年5月20日 7時) (レス) id: e0acf4d077 (このIDを非表示/違反報告)
巫づき。(プロフ) - hanuluさん» そう言って貰えると嬉しいです。ありがとうございます (2017年5月20日 7時) (レス) id: e0acf4d077 (このIDを非表示/違反報告)
どらえるもん(プロフ) - ギョンちゃん最高〜。悪者を懲らしめてくれてありがとうって感じです。かなり、はまってしまいました。更新も大変だとおもいますが、頑張ってくださいね。楽しみにまってますね。 (2017年5月15日 22時) (レス) id: d7b5ca1c96 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：巫づき。 | 作成日時：2017年5月1日 23時
