･ 35話 ページ35
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今日の撮影が終わる。ギョンスさんとはあれから全く喋ってないし、同じところで撮影していないから会ってもいない。
その時間はたった数時間だけだけど、気まずいからか私にはそれが何日も喋ってないような、そんな寂しい感じだった。
｢お疲れ｣
なんて、ハルが近くの自販機で買ったらしきコーラを渡してくる。ハルってば、私が今コーラ飲みたい気分なのなんでわかったんだろう。
それに、｢ちょっとだけね｣とか言ってたくせに……こうやって最後まで私を見守ってくれていた。今も一緒に帰ろうと準備してる。
最高だわこいつ。もう、本当好き。
『えらい、ハル。えらいよあんた』
私はそう言って髪の毛をわしゃわしゃ。ハルは｢やめろよ｣と男っぽく抵抗している。
ｿﾖﾝ ｢あの、すみません〜｣
『あ、ソヨンさん』
二人でそんなことをしていると、ソヨンさんが申し訳なさそうに私に喋りかけてくる。もしかしてなんか誤解したかな？
そうだコイツ周りから見たらただの少しイケメンな男だった、オネエってみんな知らないんだった。
ｿﾖﾝ ｢明後日はわかってると思うけど海での撮影だよ、日焼け止めとタオル忘れないでね｣
『あ、ソヨンさんありがとう、あと……』
ｿﾖﾝ ｢イチャイチャしてるところごめんね。じゃあ私あっちの現場行くから。また明日。今日はお疲れ様｣
『あっ……』
イチャイチャって……
なんか、完全に誤解されてる気がする。
あっちのテントっていうのは、多分ギョンスさんたちが撮影している現場の方。
もしかして、私たちのこと話したりしないよね。
ソヨンさんが変に誤解してて、それで
ギョンスさんになんか言っちゃったりとかしないよね。
私はそれが心配になった。
ﾊﾙ ｢帰るわよ｣
『……っ、あの、ちょっとだけここで待っててくれない？』
ﾊﾙ ｢え？ いいけど……｣
『ごめんっ』
私はそう言って、走っていったソヨンさんのあとを追う。
変なの。変なの。変なの。
本当に、今日の私は変だ。
頭おかしいんじゃないかっていうくらい……今日の私は、変。
なんでギョンスさんのために走ってるの？
なんでこんなに焦ってるの？
全部全部わからない。
自分が、自分じゃないみたいだった。
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巫づき。(プロフ) - トモさん» 2を見てもらえば分かる通り、訂正済みです。 (2017年6月11日 19時) (
レス) id: e0acf4d077 (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - 不躾で恐縮ですが、DDとは｢誰でも大好き｣の意味ではないでしょうか…？ (2017年6月11日 17時) (レス) id: 86b404f4e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：巫づき。 | 作成日時：2017年4月15日 19時
