･ 16話 ページ16
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いよいよその"明後日"がやって来た。
本当に楽しみで、緊張して夜も寝れなかったほどだ。
昨日と同じように監督についていく。
一つだけ心配なのは、ハルがいないということ。今日はハルは一人で呑気に観光するそうだ。私の心配なんてしてないみたい。
まったく……でも、ハルがいなくて私平気かな。失礼なことしちゃったりとかしないかな？
監督 ｢ここだよ｣
『はい……』
ここを開けたら、待ってる。
私の人生を変えるものがきっとある。
監督は私に｢ドアを開けろ｣と促してくる。
私は震える手でドアを開けた。
『……っ、わぁ』
そこにあったのは広い空間。
だけどそれを感じさせないほど、たくさんの機材や小道具。そしてたくさんの人。
ねぇ……。もっと小さいと思ってたよ。
こんなに迫力があるなんて。想像異常なんですけど。
やっぱりこの監督、すごい人なのかも。
監督 ｢有名な女優さんとかもいるから、くれぐれも失礼のないようにね｣
『……っ、はい!!』
やっぱり監督はすごい人なんだ。
と言うより本当に不思議だ。なんでそんな有名な女優さんを出し抜いて私がヒロインになれるのか。本当に、これは日本人に生まれたことに感謝しなければならないな。
監督は、ぐんぐん奥に入っていく。
私は足元に気をつけながら監督の後に続く。もし私が何かに引っかかって転んでしまって、その何かが壊れたら大変だもん。
監督 ｢あ、いたよ。あれが今回主人公を演じる男の子。あの子は有名なアイドルだから、失礼の無いようにね｣
『……っ、はい』
私の目は、彼の後ろ姿をしっかりと捉えた。
なで肩でスラッとしているけど腕にはしっかりと筋肉があるのがわかる。後ろ姿だけでも様になっているし、何しろこんなに人がいる状況で見ただけですぐに芸能人だってわかるオーラ。
さすがですよ……これがアイドルなんですね……。
監督 ｢……｣
『え？ 監督、行かないんですか？』
監督 ｢え？ 早く行ってきなさい｣
『えっ、私1人！？』
監督 ｢そりゃあそうなるね｣
ええっ。失礼なことをしてしまうかもしれないって分かってるのに、この監督一人で行かせんの……!?
怖い人だったらどうしよう。失礼な態度とったら一瞬で殺されるかもしれない。撮影が終わるまでいじめられるかもしれない。
『……っ、』
私はそうやって怯えながらも、恐る恐る彼の方へ足を進めた。
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巫づき。(プロフ) - トモさん» 2を見てもらえば分かる通り、訂正済みです。 (2017年6月11日 19時) (
レス) id: e0acf4d077 (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - 不躾で恐縮ですが、DDとは｢誰でも大好き｣の意味ではないでしょうか…？ (2017年6月11日 17時) (レス) id: 86b404f4e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：巫づき。 | 作成日時：2017年4月15日 19時
