･ 15話 ページ15
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着いたら早速、監督の後に続きおっきいビルの中に入っていく。監督はここの一番上だよなんて笑って言った。
この人絶対金持ちだ。さっきから振る舞いといい見なりといい全てお金持ちに当てはまる。それにそう言えば、カツアゲされていた時も金の時計付けてたし。
『お爺さ……監督、今日は何を……？』
私はそんな監督に恐る恐る聞いた。
監督 ｢今日は台本を渡すよ。君には……すぐに覚えてもらう必要がある。実はもう撮影は始まってるんだ｣
『ええっ!?』
監督 ｢実は……私のわがままで日本に来たんだ。本当は今頃ヒロインになった人は撮影をしていなきゃならないっていう予定だったんだけど……。今はヒロインが出ないシーンを撮影して貰ってるよ｣
『ええっ、そんな……だ、大丈夫なんですか？』
監督 ｢……ディレクターにはね、かかってるんだよ。ドラマの全てが。だから中途半端に決めるわけには行かないんだ。私のドラマには君が必要、ただそれださ｣
そっか。
今までディレクターの目線なんて考えていなかったけど。監督も監督で必死なんだ。
私たちのために、いい番組を作ろうって。
『プレッシャーですね。でも頑張ります！』
監督 ｢Aさん、本当にありがとう。そういえばカツアゲの事は恥ずかしいから……みんなには黙っといてくれないか｣
『あはは、お爺さん可愛いっ』
監督を見てると、数年前に他界したおじいちゃんを思い出す。監督の方がおじいちゃんよりは大分若いけれど、それでも監督の笑顔が私のおじいちゃんを思い出させる。
おじいちゃんも……喜んでくれるといいけど。
私はおじいちゃんっ子だったから、おじいちゃんが他界したときは本当に信じられなかった。
だからこうやって監督と喋ってると、おじいちゃんと喋ってるようで安心する。
監督 ｢はい、台本。頑張って｣
『はい。頑張ります！』
結構量多いな。でも監督のために頑張ろう。
監督 ｢突然だけど……明後日は撮影現場の見学をしてもらうことにしたよ。今日と明日は韓国に来たばっかで疲れてるだろうから、一日ぐっすりしておきなさい｣
『明後日ですか』
撮影現場が見られるなんて、夢にも思ってなかった。
小さい頃、よくハルとはおままごとをした。そのときから演技が大好きだった私は、ハルとしょっちゅう夫婦の役をしていたっけ。
撮影現場かぁ。俳優さんも女優さんもいるんだよね。
楽しみだな
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巫づき。(プロフ) - トモさん» 2を見てもらえば分かる通り、訂正済みです。 (2017年6月11日 19時) (
レス) id: e0acf4d077 (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - 不躾で恐縮ですが、DDとは｢誰でも大好き｣の意味ではないでしょうか…？ (2017年6月11日 17時) (レス) id: 86b404f4e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：巫づき。 | 作成日時：2017年4月15日 19時
