手当 ページ47
伊野尾side
ひかるを大ちゃんの部屋に寝かせて、知念が治療する。
みんないても邪魔なだけだからここにいるのは俺と知念だけ。
こう見えて知念はプロ顔負けの医療技術を持ってるんだよ。
俺は知念のちょっとしたサポートをするって感じ？
知「...あれ？」
伊「ん？どうしたの？」
手当をするために光の服をぬがした知念の手が止まる。
知「これ...。」
伊「なに...これ...。」
・
コンコン
薮「よ、でかい方がいいと思って俺の服持ってきた。」
そう言ってやぶが部屋に入ってきた。
知「ありがとう。ちょうど手当も終わったとこだよ。」
丁寧にお腹と足に包帯を巻かれたひかる。
命に別状は無いらしい。
...危なかったけど。
薮「んじゃ、これ着せといて。」
そう言って服を置いて部屋を出ていこうとするやぶ。
伊「ちょっとちょっと、まってよ。」
薮「なんだよ、さっきは追い出したくせに。」
そんな膨れられても...。
やぶは不器用なんだからいてもしょうがないでしょ。
伊「やぶも手伝ってよ。これぐらいならできるでしょ。」
薮「これぐらいってなんだよ。」
ぶつぶつ言いながらもひかるに服を着せるやぶ。
上の服を着せるためにひかるの体を起こした時だった。
薮「なんだ...？この跡...。」
それは、さっき俺達も見た、ひかるの背中に大きく存在する傷跡だった。
伊「それ、どう思う？」
薮「どうって...。」
伊「仕事でできた傷って線もあるけど。」
薮「あぁ。でも...」
そこから言葉を発しないやぶ。
でも言いたいことはわかる。
俺もそう思ってるから。
仕事でできた傷って線もある。
でも、この傷が、ひかるの過去に関係するって
...なぜだがそんな気がする。
知「...はやく、目を覚ませばいいね。」
伊「...うん。」
・
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作者名：みー | 作成日時：2017年3月2日 16時
