言い争い? ページ27
伊野尾side
光「...相手の人ってさ、何したの?」
山「何したのって?」
トイレに向かってる途中で聞こえた2人の声。
まだまだ睡眠を欲してる体をなんとか起こして来たのはいいものの、珍しい組み合わせに思わず足を止めてしまう。
光「...それ、どうなの?
ずっと普通に生きてきただけなのに、急にわけもわからず殺されて、その人にだって家族はあるはずなのに。
...辛いのは、殺された人だけじゃないんだよ。
残された家族は、殺された理由も分からないまま、殺したやつを恨み続けて生きていくしかないんだ。」
...あーあ、これは山田、だいぶイラついてるんじゃない?
山「なに、綺麗事言ってんの?
残された家族がどうとか知らないけどさ。
俺がやってるのは人殺し。光くんがやってるのも人殺し。
...何が違うの?」
低い山田の声。
やだこわーい。
もう時間だから行くね、そう聞こえてきて、俺は急いでトイレに隠れる。
2人が言い争ってるとこなんて初めて見た。
ひかるがあんなに自分の意見をいうところもね。
だけどこればっかりはひかるが悪いんじゃない?
殺し屋に家族だの恨みだの言われてみろ。
お前がしてることはなんなんだって話だよ。
山田もムキになるところがあるからね。
ひかるがあんなことを言っても今更仕事方針を帰るとは到底思えない。
とりあえず早く仲直りしてくれよ〜 なんて思いながら用を済ませ、また暖かい布団に滑り込んだ。
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作者名:みー | 作成日時:2017年3月2日 16時