信じたい。信じたくない。

気の抜けたテキトーなやつ ページ47

薮side


薮「伊野尾！」


朝、学校に着くと急いで伊野尾の席に向かう。


伊「なに、どうしたのやぶぅー。」


相変わらず気の抜けたテキトーなやつ。


薮「ひかるがいた！」


伊「...え？」


伊野尾の目が、わかりやすいくらい丸くなる。


伊「どこで！？」


薮「昨日 田中達と高跳高校の近くのカフェに行ったんだ。そこでバイトしてた。」


伊「高跳高校...。」


同じ都内だけど、電車で30分くらい離れたところ。


先生は宮城に行ったって言ってたけど、帰ってきたんだ。


伊「それで？ひかると話したの？」


薮「いや...逃げられた。」


伊「逃げられたぁ！？」


薮「いや、追いかけたよ？追いかけたけど、捕まえたら叫んで気を失っちゃった。」


伊「...どうゆうこと？」


薮「わからない。」


ひかる怯えた目で俺を見て、『ごめんなさい』って言っていた。


伊「...確かめに行こう。」


薮「そうだな。」



早速今日、またあのカフェに行くことにした。



今日もバイトかな？昨日倒れたばっかでいるかな？


とも思ったけど、じっとなんかしてられない。




ひかる。俺達、ひかるに言いたいことがあるんだ。

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