光 ページ25
光side
コツ...コツ...
俺は今、真っ暗な空間にいる。
いつの間にここにいたのか分からない。
気がつけばここにいて、気がつけば歩いていた。
俺が今どこに向かっているのかも分からない。
歩みを進めるほど、だんだん楽になっていく気がするんだ。
体の痛みなんてどこにもない。
きっと俺、死んだんだな。
そう思った。
「ひかる。」
光「.......え?」
驚いた。少し先に母さんがいたから。
光「かあ...さ...」
涙で前がよく見えない。
だって死んだはずの、もう二度と会えないと思っていた母さんがいるのだから。
でも、母さんがいるということは、やっぱり俺は死んだんだろう。
母「ひかる。あなたはまだこっちに来てはだめよ。」
光「...え?」
なんで?"こっち"ってどういうこと?
母「あなたはまだ死んでないわ。」
光「どういうこと?」
母「ここは、あの世とこの世の間よ。あなたがこっちに来たらあなたは死んでしまう。あなたはまだ助かるわ。」
...母さんは俺のことを思って言ってくれてるんだろう。
だけど、
光「母さん。俺はもう無理だよ。俺の味方なんて誰もいないんだ。俺はもう一人ぼっちなんだよ。」
どこに行っても嫌われて、俺の居場所なんてどこにもない。
母「あなたは一人ぼっちなんかじゃないわ。私がいるもの。
ずっとあなたのことを見てたわ。
ごめんなさい。あなたにこんな辛い思いをさせるはずじゃなかった。
あなたを頼ろうとしなかったんじゃないの。
ただ私が弱かっただけ。」
それに、と母さんは続けた。
母「あなたを産んだこと、後悔なんて一度もしたことないわ。
光って名前はね、まわりを照らすための灯になってほしい。
自分が輝くためじゃない、まわりを照らすための光に。
そんな願いを込めたの。
あなたのお父さんと一緒に考えたのよ。
今はまだ、自分のことで精一杯かもしれない。
でも生きていたら必ず、心の底から一緒にいたいと思う存在に出会えるわ。
焦らないで。無理もしないで。
あなたのペースで、ゆっくりと進んで行きなさい。」
光「かあさん...っ」
突然、当たりが真っ白になった。
眩しすぎて目を開けてられない。
愛してるわ ひかる
その言葉を聞いたのを最後に、俺の瞼は再び重くなった。
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みー(プロフ) - ひかひかさん» いぇーい 勝ったー!笑 8人兄弟ってすごいね!!一番上とはだいぶ離れてるの? そうなんだ!勉強もピアノもがんばって! (2017年1月10日 23時) (レス) id: 51ea2b880c (このIDを非表示/違反報告)
ひかひか - 1個上か〜ちょっとだけみーの方が年上かなんか負けた気がするのは何でだろうww私兄弟でも末っ子なんだよね〜ちなみに8人兄弟!やばいっしょめっちゃ多いの ピアノは得意だよ高校も音楽科へ行くんだ!! (2017年1月9日 22時) (レス) id: 7139aaaddc (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - ピアノ弾けるの? 私は高1だよー! 一個違いだったんだね! (2017年1月9日 16時) (レス) id: 51ea2b880c (このIDを非表示/違反報告)
ひかひか - かわいいよ!!よくプレイルームで私が伴奏してみんなで歌ったり楽しい!みーは何歳?大学生?高校生?私は中3だよ (2017年1月8日 22時) (レス) id: 7139aaaddc (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - ひかひかさん» 疲れる。もう休憩も終っちゃう。(._.`) そうなんだ!子供かわいい? (2017年1月8日 16時) (レス) id: 51ea2b880c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みー | 作成日時:2016年12月29日 3時