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みんなが呆然としている中、一澄は一人呟いた。
一澄「……くそっ、逃がしたか。
顔面殴ってなろうと思ったのになぁー。」
一澄が、何やらブツブツとつぶやいている時、静雄が恐る恐る声をかけた。
静雄「……あ……え…と………一澄?」
一澄「あ゙あ゙?」ギロッ
静雄「……ひっ!(涙目)」びくっ
通りすがりの人々「(あの平和島静雄が、涙目になってる!!)」
今の一澄は機嫌が悪く、イライラしている。
するとそこに……
トム「おーい、静雄、一澄。」
静雄「と…トムさん!」
田中トム(救世主)が現れた。
一澄「なんですか、トムさん。」
トム「何怒ってんべ、一澄。静雄が怖がってんべ。」
一澄「……!ご……ごめん静にぃ!」
静雄「ふぇ?!…あ、大丈夫?」
一澄「何で疑問形なの?」
静雄「………。別に?」
一澄「そっか!( *ˆ﹀ˆ* )」
トム「あー、お二人さん。仕事だべ。」
静雄「うす。」
一澄「はーい。」
そうして僕たちは、仕事へ向かった。
一澄「ねぇ、トムさん。」
トム「ん?」
一澄が不意に、トムに質問をした。
一澄「借金を返してくれなかったら、どうすればいいの?」
トム「そりゃあ、力づくだな。」
一澄「……へぇ。」
トムの答えに一澄は、不敵な笑みをした。
トム「おら、着いたぞ。」
僕達が来たのは、一件のボロアパートだ。
その一室に、借金を返さない奴がいるのだ。
カンカンカン………
一澄「……。ただの部屋だよ?」
トム「ま、はじめはそう見えるだろうな。」
一澄「??」
トム「ははっ、そのうちわかるって。」
トムは一澄にそう言った。
ドンドンドンッ………
静雄「居ないな。」
一澄「そうでもないよ。何かが擦れる音がする」
一澄は、二人に言った。
トム「一澄、ここから動くなよ。」
一澄「え?うん、わかった。」
トム「静雄。」
静雄「うす。開けます。」
ボキャ
聞きなれない耳障りな音が、聞こえた。
ドアノブを外した音だ。
ギイィィ………ガンッ!!
ドアを開けた途端、中から消化器を持った男が静雄の顔面めがけて向かってきた。
静雄「………。」
一澄「( ・д・ )………。」
トム「あーぁ。」
僕たちは、呆れて何も言えなかった。
静雄は、ぶつかった消火器を片手で握りつぶした。
静雄「いてぇなぁ、痛てぇってことはよぉ本気でやったってコトだよなぁ。てことは、殺す気でやったってことだよなぁ。
殺されても、文句はねぇよなぁあ!?」
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作者名:りょーが | 作成日時:2014年8月13日 16時