first love？ (ページ2)

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日中は地域のお年寄りが来るこの小さなクリニックの受付に勤めて5年、代わり映えのない生活に少し悩みながら過ごしている

院長のお知り合いがきっかけで診察時間外はたまにあの事務所の方が受診する事があるが、だいたい顔を隠して来院するし、受付自体はマネージャーさんかスタッフさんが代わりに行うからどんな顔の人が受診してるのか分からないし、あまり興味がない

遠く離れて暮らす母は北山君のファンでコンサートに行ったとか話を聞くけどまさか本人が風邪をひくとここに来るなんて思わないだろう
守秘義務だから親にも患者の事は言えない

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マネ「ありがとうございました」

診察室から出てきた二人は誰も居ない待合で会計を待つ

会計を入力し終わって先輩が「西畑さん」と呼ぶ

マネージャーさんが会計をしているとその横から鼻をズビズビさせながら私に「すみません」と声をかけた

「はい」

西畑「ズズッ⋯ティッシュもらえませんか」

あぁ辛そうですね

どーぞどーぞ

受付にあるティッシュ箱を差し出すと彼はペコペコしながらマスクをずらし鼻をかんでありがとうございますとウルウルした目ではにかみながら帰っていった

流石あの事務所のこだけあって

⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯かわいいかったな

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