諏訪くんは普通じゃない

37話｢委員長も普通じゃない」 ページ40

「諏訪くんのファンじゃないんですか？」




磯「だから違うって！！なんであんな変なヤツのファンにならなきゃいけねーんだよ、ったく」



『磯野ってよくそう間違われるんだ。やっぱり、見た目とつるんでる仲間が影響してるんだろうね』



磯「ほんっと、いい迷惑だわ！いくらダチが諏訪大好きだからって私もそうなわけじゃねーし！ん、どうしたにのっち」



「いや、なんでも」




勘違いだったのか、そう言われて見れば彼女が私何か言っていたことはなかったような・・・諏訪くんファンの子達と一緒にきたからそう思い込んじゃってたな・・・。




「えっと、なんかすみません」



磯「別ににのっちが謝ることじゃないし！そーいう噂広めてる奴が悪いんだしな。あと、敬語やめろよ？下の名前、奈津(なつ)だからそう呼びな」



「ん。奈津、よろしく。あと・・・？」



男子生徒の方に顔を向ける。

そういえば、彼の名前は聞いていなかった。




しかし、奈津はそんな私に「はあ！？」と声を上げた。





奈「ちょ、にのっち、私はともかく、こいつのことも知らないの！？」



「え、う、うん」



奈「嘘でしょ！？だつてコイツ・・・」




『どうも。学級委員長の、宮古榛名です。やあ、知られてなかったなんてびっくりだなあ。転校初日に挨拶したんだけど』




慈愛に満ちた笑顔を浮かべる宮古くん。目が笑っていない。




「ごごごめん！！記憶力すごい悪くて！！！」




宮「謝らなくて大丈夫だよ？怒ってないから(╹◡╹)」



奈「どこがだよ！！」






すかさず突っ込む奈津。ああ、やってしまった・・・学級委員長覚えてないのはやらかした・・・絶対怒らせちゃったよね？


一人で頭を抱えていると、「まあまあ」と宮古くんの声が聞こえた。





宮 「これから覚えてくれればいいよ。磯野のことはいっそのこと忘れてもいいけどね」









・・・・・・・・・・え？









宮 「ん？固まって、どうしたの？」









・・・いや、まさかね、こんな爽やか王子様系ルックスの学級委員長が、そんな・・・







正面の席から、「はあ・・・」という深いため息。





奈 「ごめん、にのっち・・・宮古は、ダジャレ大好き委員長なんだよ・・・」






ああ、どうしてこうも、みんな普通じゃないんだろう。

37.5話｢奈津＆宮古｣※イラスト→←36話｢脳とコンピューターと磯野さん」

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