10話「稽古」 ページ11
諏 「なあ二ノ瀬、そろそろ稽古つけてくれよ」
どうしてつけることになっているのだろう。
「無理だよ稽古なんて。そこまで空手本気でやってこなかったし・・・」
諏 「大丈夫だ!俺の目に狂いはない」
それを鵜呑みにしたら人間として駄目になる気がする。
諏 「頼む!この通りだ」
額を机にこすりつける諏訪くん。
けど、こんなことされても・・・
「ごめん、やっぱり無」
深 「A?なにやってるの?」
「あ・・・深空・・・」
教室の扉のところに、フリーズ状態の深空。
一緒に帰ろうと迎えにきてくれたんだろうけど・・・ちょっとこれはマズいタイミングかも?
深 「ちょっときて、A!」
「う、うん」
諏 「あ、おい二ノ瀬っ・・・」
前言撤回。ナイスタイミング。
そのまま颯爽と教室を去ろうとするが、肩をグッ。
深 「諏訪くんと仲良かったの!?((キラキラァ」
目が輝いてるよ、深空。
諏 「なんだ、友達か二ノ瀬」
ああほら、諏訪くん来ちゃったじゃん。
台なしだ・・・
「うん、まあね・・・深空っていうの。深空、諏訪くん知ってるの?」
深 「何言ってるの、A!諏訪くんっていったら校内ですごく有名なんだよ!
かっこいいし、勉強できるし、スポーツも得意で、完璧だって」
「完璧・・・?」
ん・・・?
私は別の人間の説明を聞いているのだろうか。
諏訪くんが完璧だと?
諏 「へえ、そうなのか」
そんな、人ごとみたいに。
深 「A、諏訪くんと何話してたの?」
「いやそれが、空手の稽古つけてくれってうるさくて」
深 「え、A空手できるの!?すごいね!・・・教えてあげなよ」
「え、えええ」
深空は優しいからそう言うかもしれないと思ってたけど・・・
「・・・基本ぐらいしか教えられないからね」
諏 「ああ、頼む!((パァアア」
+++++
諏 「疲れたな・・・」
一通りの基本を教え、今日は解散しようと声をかける。
「はい、これ」
スポーツドリンクのペットボトルを差し出す。
諏 「ああ、サンキュ。・・・二ノ瀬ってすごいんだな。
こんな練習続けてたのか?」
「うん、まあね」
確かに、諏訪くんが運動神経が高いといっても、初心者にこの稽古は少し辛かったかもしれない。
もしかして、諦めるかな?
諏 「これからも頼むな!」
・・・やっぱり、諏訪くんは変だ。
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あかり(プロフ) - ISLAYさん» ありがとうございます!!そうなんですよー!主人公よりかわいくあれ!と思って書いております←(^^ゞ (2018年11月26日 18時) (レス) id: 8b1d55c97a (このIDを非表示/違反報告)
ISLAY - 諏訪くんって、可愛いですよね。 (2018年11月26日 9時) (レス) id: a0fdea4e50 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - まひろさん» ありがとうございます^^イラスト集が完結した分、こちらの更新が亀にならないよう気をつけていく所存です!← (2018年11月24日 14時) (レス) id: 8b1d55c97a (このIDを非表示/違反報告)
まひろ - とっても面白いです!!イラストが完結してしまったのは寂しいですが、小説も応援しております!!∩^ω^∩ (2018年11月24日 10時) (レス) id: 117c5ce46f (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - かぐやさん» ありがとうございます!!諏訪くん私も好きなんですよ~。ちょっと、いやかなり私の好みが組み込まれてます笑 (2018年10月28日 21時) (レス) id: 8b1d55c97a (このIDを非表示/違反報告)
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