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▼千尋side ページ13

「おっ魚だ、魚だ、向こうにも魚、こっちにも魚、・・・うまそう」


水槽に張り付いてうっとりとした表情で魚を見つめているあいつこそが、俺の長年の片思いの相手なのだが・・・

なんで俺はあんなのが好きなんだろう・・・


千 「・・・よだれたれてんぞA」


「はっ、私としたことが!」



・・・マジでなんでこいつなんだろう。



「千尋、お腹減ったんだけど」


千 「確か、入口んとこになんかレストランあったよな。そこ行くか」


「行く行く」



目を輝かせて・・・ほんとこいつ本能のままに生きてるよな。









「んまぁああ!!」



千 「よかったな、そんなおいしかったか?」


尋ねると、Aは興奮気味にハンバーグのプレートをかかげた。



「このハンバーグは革命だよ。千尋、そのステーキと一切れ交換しよう」


千 「は?そんなうまかったんだろ?いいの?」


「いいの!、千尋もこの革命を味わわないと損だよ!」


千 「お、おお、そうか。・・・さんきゅ」








・・・こういうところなんだよなあ、とは、口が裂けても言えない。

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作者名:あかり | 作成日時:2018年6月28日 22時

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