93 **CM** ページ42
レナとは何度か会っているものの
頑なな態度は一向に変わらず
進展はないままで。
ただ涙を見せる程の深刻さは
再会した日、一度きりで
最近では
まるでデートの約束をするかのように
連絡をしてくる上
友人に俺を恋人と紹介したりと、
ますます頭を抱えたくなる事態になっていた。
あの日見せた涙は何だったんだ？！
このまま黙って転勤してやろうか．．．←
ただ
時折見せる寂しげな瞳が
本心なのかと思うと
責めるべきはレナではなく俺自身に変わりはない。
このまま一方的に別れを告げたところで
過去に縛られたままのレナに待っているのは
これまでと同じ辛い日々なのは明白で。
今度こそ
お互い納得した上で前に進まないと
こうして再会した意味がない。
「俺達はもう終わってるんだ。
あの頃の二人には戻れない事を
本当は分かってるんだろ？」
「でもこうして
会いに来てくれるわ。
ね、次はいつ会える？」
今日も俺の言葉が届くことはなかった。
バレンタインデーの日、
朝からの外出を終え
社屋に戻ってきたのは
丁度、時計が終業時間を告げた頃だった。
エレベーターに向かいながら
出先で受け取ったチョコレートの袋に目をやると
ふいに南さんのことが浮かんだ。
避けていた間も感じていた
俺を気にかける仕草や
目が合っただけで見せてくれた
恥じらうような笑顔。
．．．
この時間ならもしかしてと
ロッカールームに近い階段に目を移した。
冷静な自分に
お前は何をしてるんだ、と忠告されながら
さり気なさを装い
ロッカールームの前を行き来する。
そうこうしているうちに
仕事を終えた女の子のグループに出くわした。
「丁度良かったです、
チャンミンさん今日いらっしゃらなかったから」
またいくつか受け取るはめになり
その声を聞きつけて中から出てきた子達にも
ありがとうと笑顔を貼り付けて応えた。
「南さんならさっきまでいましたよ」
急いでエレベーターに向かうと
以前俺が好きだと言ったショップの袋を手にした
南さんがいた。
レナのことも転勤のことも頭の隅に追いやられ
久しぶりに南さんと交わす会話に胸が弾むのを覚え
何を言えば
あの恥じらうような笑顔を見せてくれるだろうかと
頭を巡らせながら
ゆっくりと近付いた。
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みずほ(プロフ) - さやさん» 待てる女(≧▽≦)さやさんありがとうございます！自分で書いたくせに、落ち込んでるヒロインちゃんが不憫で妄想が滞り中です。再開した際にはまたお付き合い下さーい(^^)/ (2018年6月7日 9時) (
レス) id: 0564542d6c (このIDを非表示/違反報告)
さや - みずほさん、ゆっくりで大丈夫ですよ。私は待てる女なので、何度も読み返したりしながら、楽しんで待ってます（笑） (2018年6月4日 23時) (レス) id: 286fd6a5af (このIDを非表示/違反報告)
みずほ(プロフ) - みよこさん» みよこさんありがとうございます、そう言って頂けて嬉しいです(*^^*)ただ、ちょっぴり煮詰まってしまい再開は少し先になりそうなんです、ごめんなさい。早くhappyな２人をお届けしたいのですが(^^;) (2018年5月14日 10時) (レス) id: 0564542d6c (このIDを非表示/違反報告)
みよこ(プロフ) - みずほさん、お話の続きが気になって気になって・・・更新を心待ちにしております(*^-^*) (2018年5月8日 22時) (レス) id: ba2b1a5b8e (このIDを非表示/違反報告)
みずほ(プロフ) - 神鹿さん» 寝れてるけど眠れないwwwツボりました〜(^^)/チャンミンがはっきりしないまま今章満杯になっちゃいました、こんなお話しで大丈夫かな(^-^;。次章も神鹿さんの安眠を妨げる展開にしますね← よろしければお付き合い下さい！ (2018年4月18日 17時) (レス) id: 0564542d6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みずほ
| 作成日時：2017年7月23日 16時
