【文スト×東方】第三篇 この余白はそれを書くには狭すぎる。

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「どう？ これが貴方の望んだ情報よ。満足したかしら？」



一気に話し終えた青娥が正面からドストエフスキーを睨(ね)め付ける。

彼は視線を落とし何かに憂いているような顔色を浮かべた。

途中から暇になったのか、こいしはすやすやと寝息を立てはじめていた。

幸せな表情を浮かべながら、なにやらもごもごと寝言を呟いている。きっと無意識な行為だろう。


彼女の静かな寝息だけが牢獄を彩る。



「質問しても？」
「許可するわ」



彼の視線が彼女に刺さる。



「………増田すみかは生きているのですね？」
「ええ。今も人里にいるわよ」



「ポートマフィアには、どんな連中が襲ったのですか？」



「畜生界の吉弔八千慧と驪駒早鬼って娘らよ。吉弔は頭脳明晰で狡猾。
驪駒は脳筋だけど実力は本物。
霊体だから痛み程度では怯まないし、そこらへんの十把一絡げの破落戸には倒すどころか寝息一つ止めら───」










「何故、荒覇吐は勝てなかったのですか？」










「──れ、っ………！？」





ぴたりと場が凪いだ。
一瞬にして場が静寂となった。





喫驚。
唖然。





そして、無。






青娥の余裕の壁ががらがらと崩れる音がした。

彼女の余裕めいた笑みが剥がれ落ち、目を見開いて驚愕を全面に出した。


突如、空間が最大限に張り詰められる。

両者、まるで刃を首元に当てられたかのような緊迫感だ。


否、たとえ彼彼女であれば刃を首元に添えられたぐらいでこれほどまで張り詰めないだろう。

ドストエフスキーもいつも常に湛える余裕を仕舞い込んだ。

相手の言の葉、指先の動き、その心拍音でさえも汲み取らんとする視線は正に絶対零度。





先程まで、無音の水面かのように凪いでいた此処の気配。

そこに刹那として投げ込まれた質問という名の石。

その石は、水面にぽちゃんと音を立て、深く重く沈んでいく。





凪いでいた水面に、大きな波紋が揺るいだ。













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はいどーもシリアスクラッシャーです！(

え？本来これ20話ぐらいでサクサク終わらせようと思ったのになんでこんなに長引いてるの？(当惑)
これ以上長引いたら朝日がめちゃくちゃ長くなってしまうwww
まあそこら辺は気にしないでいただけるとありがたいです！

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