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「対異能用に専門の訓練を受けた彼ら機動隊員は、隊員でも知らぬところに盗聴器とカメラ、心臓に生体信号センサーが組み込まれています。
幻想郷側はそこに、あなたたちマフィアの部下が襲っていると情報を書き換える
隊員は全員オオカミ霊とカワウソ霊でおじゃんでしょうし、異能特務課が情報を知るには盗聴器とカメラでしかないでしょうねぇ？
特務課側の重鎮さんから見たら、三刻構想により線引きされてきたお互いの領土を踏み越えた一大事です。
きっと、貴方という対象を監視ではなく暗殺へと切り替えるでしょう。
異能特務課はそういったことに手慣れていますから、流石の貴方は殺されないとて業務に支障は出るし、人員を無駄に割くことになりますね。
どちらにしろ、貴方には不利益しかありません」
彼女はわざと煽るように彼に言の葉を投げつける。
「だから、貴方はなんとしてでも特務課と機動隊の突入を防がねばならない。
だけれど、肝心の部下の下級構成員はみんな死亡か致命傷、幹部は皆このざま。
貴方は打つ手がありません」
そんな貴方に、とドレミーは人差し指をぴこんと立てる。
「ですけれど、私は先ほど申した通り幻想郷にもヨコハマにもついておりません。
なので、ここからは佳い情報。貴方に救済措置を差し上げましょう」
どこか全体的に芝居がかっていて胡散臭い彼女に鴎外は強い不快感を覚える。
いわゆる同族嫌悪であった。
「私は夢の世界を統べる番人。
夢の世界とは、ここの世界と全く同じように動く別の世界……
なので、夢の世界でもここの世界と同じような状況が起こっています」
そして、ドレミーは一息ついた。
「これから、私は世界を偽ります。
彼ら機動隊を夢の世界へと送り込み、こちらの世界に影響、支障を出ないようにするのです。
そうすれば、こちら現実の世界に特務課とマフィアでの支障は出ません。
機動隊も、そっくりそのままの夢の世界に気づくことなく、己の責務を全うするでしょう。
どうです？ 悪い提案ではないでしょう？」
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作者名：颯貴@きっちょー | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/MizuhasiSatuki/
作成日時：2021年7月18日 17時
