最悪なハッピーエンドを。

＜兄貴？いや、他人だ。＞ ページ38

「ハミィ！しっかりしろ！」

返事がない。体が冷たい。

「もう、そいつは死んだ。あきらめろ。」

そんな…

「兄貴…赦さねえ！赦さねえ！！！」

「兄貴なんて言うな。もう俺とお前は家族でも兄弟でもなんでもない。」

他人…と言いたいのか…

俺は必死に立ち上がり兄貴を殴る。

力の無い拳、あっさりと受け止められる。

「お前が俺に勝てるとでも…」

俺は懐にナイフを持っていたことを思い出す。

スパーダと会ってすぐ、あいつがくれた。

〔怪しい奴がいたらこれで抵抗して。殺してはいけないよ。〕

俺は兄貴、いや、スコルピオに近づいた。

「何回言えば気が済む…！？…んな」

俺は使い方を知らないナイフで彼を刺した。

相手が他人なら、もう殺してもいいじゃないか。

「すまねえ…ハミィ…」

ナイフから手を放し扉の前に立つ。

「ドアから…右に行け…まっすぐ…歩けば…

　お前と…いた…少年が…いる…」

スコルピオが途切れ途切れに言う。

一体おまえは何がしたかったんだ…。

俺は言われるがまま右に曲がった。

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らっきーキャラ！！

スパーダ

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