【鬼滅の刃】俺を忘れた君【冨岡義勇】

忘れないで6 ページ7

「おい我妻、手が止まっているぞ。ボールを相手に飛ばすんだ。





…聞いているのか？」





体育の授業。順調にバレーボールをしていたが、ある生徒…もとい、我妻善逸の手が止まっている。



考え事なら他所でやってほしいところだが…。




「あ、いや〜…。冨岡先生って、良いなって思って」



「…意図はなんだ」



俺は、良い？何を言っている。俺は大切な恋人に忘れられ、俺だけ覚えているという状況なんだ。どこが良いんだ。




「あ…いや、冨岡先生ってA先生と仲良いし！俺もA先生と仲良くしたいいい！！」



「ふざけたことを考えるな。そんなことを考えている暇があったらバレーボールを相手に返す練習を100回。」



「スパルタすぎない！？」



これのどこがスパルタなのだろうか。俺は、生徒を思ってこうしているんだ。



…まあ、Aと仲良くしたいと聞いてすこしモヤっとしたのもあるわけだが。




「あーもー、この学校美男美女のくせに性格に難ありな教師多すぎない！？



不死川先生だってスマブラするしさあ！
冨岡先生だってスパルタだしさあ！
カナエ先生もなんか怖いし！

いいのはA先生しかいないよやだあああ！」




「黙れ」




「辛辣！！」





…それ以上、Aの名前を出すな。そう言いたかったが、そしたら噂になるだろう。そう思い、すんでのところで止めた。



我妻がAのことを好きになってしまったら、きっと敵わないだろう。



Aは、俺のように話さなくて一緒にいてもつまらないやつよりも

我妻のような明るいやつを選ぶだろう。



…思い出してもらうと決意したはいいものの、思い出したところで何か変わるのだろうか。



俺は、本日何度目かのため息をついた。




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定期テストだるい…。だるすぎる…。勉強やだあ…。



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