【APH】ヤンデレカントリーズ

thirty-five ページ36

＿





数日経ったが、家から出してもらえない



許可を求めてみたが、やはり駄目だった






暇を持て余していると、電話の音が家に鳴り響く
兄は仕事でいない





私とジェシー。これだけ
大きな家に、一人で過ごすのは寂しい





だから、ちょっと電話が掛かってきたのがうれしかった。









「はい、アメリカです」





「あれ、Aちゃん？」





「フランス」








相手は世界のフランスお兄さん。
小さな頃、たまにお世話になった人物。





そんな愛の化身とも言えるフランスが、何故兄に電話をしたのか。









「あー、アメリカはいないってことかな」





「ま、まあ。それがどうしたの？」





「……ねえ、家に行っていい？」









断ると、何が起こるかわからない。
フランスの行動はあまり読めなかったりするから、yesと言った方がいいはず




でも、勝手に了承すると兄が怒るので、許可をもらおう









「うーん。兄さんに聞いてみるね。後で返事をするね」





「待ってるよ」









スマホに手を取ってみたが、電話をする勇気がない
が、フランスが勝手に家に押しかけてきて兄に見つかったら、私が危ない






というわけで、掛けてみる









「あー、兄さん？ さっきフランスが――」





「答えはnoなんだぞ。君が何されるかわからないからね」





「う、うん。だけどさ」





「……フランスがどこがいいんだい？ アイツは女好きだし、男もいける。あんな変態、君の瞳に映しちゃ目に毒なんだぞ。全部、ぜーんぶ聞いてたんだからね」









受話器越しなのに、恐怖を覚えた









＿

thirty-six→←thirty-four

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す