thirty-three ページ34
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兄が迎えに来る日。
昨日は何も起こらず、平和であった。
が、今日は修羅場となるだろう。
「おや。もう来たのですか……。随分溺愛されていますねぇ」
「オーバーケアー、とはこういうことだね」
邪魔するぜ、とフスマを勢いよく開ける
兄は私を抱きしめ、イギリスはメンチ切っている
「何もされてないかい?」
「何もされてないよ。」
「それならよかった。早く、家に帰ろう。君の大好きな猫も待ってる」
口げんかを始めた二人は、放っておこう。
ツンデレ大魔王のイギリスに、八つ橋にくるむ日本
八つ橋がなくなったら、日本はぐいぐい押すだろう
早く帰ろうとしたが、二人に止められて帰れなくなる
「君たち、いい加減にしないかい? 俺、もうお腹へったんだぞ」
「いいかアメリカ。これは俺たちにとっては重大な問題だ。依存させようとしたんだ」
「……依存させるのは、俺だけでいいんだぞ」
「私にしがみついて、頼る姿……素敵だと思いませんか?」
こいつはやばい、と言う顔をしているが、二人も十分に危険だ。
彼らにとって、私という人物は一体どういう立場なのだろうか
わけがわからない。
*
喧嘩が終わり、ジェット機で帰ることになった。
兄の言うとおり、私の愛しの猫が待っている
名前はアル。ちょっと太っているが、そこが愛くるしい
元気で、イギリスの飼っている猫とはぼちぼちな関係
「ん〜! ただいまなんだぞーッ!」
「ただいまぁ。アルー? どこにいるの?」
「アルなら、ソファーで寝てるんだぞ……。こりゃまた太るね」
「兄さんも気をつけてね」
こんな会話、いつぶりだろう。
日本との会話も十分楽しいが、何か物足りない
なんというか、少し恐怖を感じる。
そのため私は、あまり口を開かなかった
が、今は違う。
「暫くは君を独り占めできるね!」
そんなことを言えば、ぎゅっと優しく抱き寄せる
温もりを感じるが、やはり狂気を感じる
「しばらくは、家から出さないんだぞ」
「な、なんで……」
「理由? ……君は、俺以外と数日過ごしただろう?」
ただの、嫉妬さ。
目が、笑っていなかった
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ねこたりあを想像してくださるとわかりやすいと思います。
ねこたりあマジ可愛い。
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みずあめ@おれんじ(プロフ) - とみこさん» こんな私の作品でよければ…。短編集の更新ペースが速くなると思いますので、頑張ります!++(ノ´▽`)ノ++ (2017年5月28日 0時) (レス) id: 19cc617ef5 (このIDを非表示/違反報告)
とみこ(プロフ) - みずあめ@おれんじさん» 実は今、ヤンデレ書こうかなと思っていて、参考にさせていただいてもいいでしょうか?? もちろんです!短編集でも追っかけさせていただきますね! (2017年5月26日 23時) (レス) id: 9e43a75fd2 (このIDを非表示/違反報告)
みずあめ@おれんじ(プロフ) - とみこさん» コメントありがとうございます。更新をしない時期もありましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。短編集の方も頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします! (2017年5月26日 20時) (レス) id: 19cc617ef5 (このIDを非表示/違反報告)
みずあめ@おれんじ(プロフ) - まっちゃらて*さん» 優しいコメント、ありがとうございいます。ヤンデレでハッピーエンドはなかなか浮かばなかったので、バッドエンドになってしまいました。面白いと言って貰えて、嬉しいです。読んでくださり、ありがとうございました! (2017年5月26日 20時) (レス) id: 19cc617ef5 (このIDを非表示/違反報告)
とみこ(プロフ) - 突然のコメントすみません。 ヤンデレすっごい好きでこの終わり方も好きです。 更新お疲れ様でした、短編集もファンなのでこれからも応援させていただきます! 素敵な作品をありがとうございました (2017年5月26日 20時) (レス) id: 9e43a75fd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みずあめ@おれんじ | 作成日時:2017年3月20日 0時