【APH】ヤンデレカントリーズ

twelve ページ13

＿






プロイセンが帰ったあと、カナダが呟いた








「ねえ。なんであのとき抵抗しなかったの」









下を向きながら、私に問う

私は無言になり、口を固く閉ざした









言い訳を言うと、余計怒られる。
だからといって、無言は駄目だろう








でも、怖いんだ









「ご、ごめんなさいっ、勇気、が無かったの……！」









ジェシーをぎゅっと抱きしめ、涙をぽろぽろと流す

小さな時も、よくこうやって泣いていた







こんなんで許されるわけない。
だって、彼だもの









泣きついたら、許してくれる。
……こんなことを言ってはならないが、実際そうなのだ









「……抵抗出来なかったんだよね？ そうなんだよね？ 僕が守ってあげたのに……どうして助けを求めないの？ ああそっか、俺に嫉妬してほしかったんでしょ？ あはは、可愛いなぁ……」









一人称が、僕から俺へ変化した

嫉妬とか、そんなことさせないから！
させたら命がなくなっちゃうよばかぁ！








今回は許してもらえたみたいだが、ポケットに入れていたスマホが震えた






メールが20件以上。
言わなくてもわかるだろうが、差し出してきた人物は兄とイギリス








『カナダに抱き締められて、どうしたんだい』





『おい、離れろ』









……ああ、ジェシーか。
ジェシーのリボンの隙間から見える、きらりと光るカメラ





……昔っから、私は自由がない









「なに……兄弟とイギリスさん、かあ」









早く、消えちゃえばいいのにね。









私の画面を見ながら、冷たくいい放った









＿



(自由って、どうやったら手に入るのかなぁ……)




(まず、自分に自由は訪れるのかな)

thirteen→←eleven

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す