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解散をして、雷門組は雷雷軒に寄り道することに。
見慣れた暖簾を潜ると、そこにはかなりお世話になった響木がいた。
カウンター席に円堂、風丸、豪炎寺、Aという順番で座るのはいつものこと。
座るや否やすぐにラーメンと炒飯、餃子をセットに頼む男三人。
それに比べて少なめなA。
心配した豪炎寺たち餃子または炒飯を分け与える、というのがここに来ると行われるルーティンなため、あまり多くは食べないAはわかっていて頼まないのである。
過去に一度だけ餃子を頼んだことがあった。
しかし、周りはそれが余程嬉しかったのか、これも食べろと皿に分け、厚意を無下にはできないという理由で頑張って食べたが、翌日は激しい腹痛に襲われたというトラウマがあった。
そのため、サイドメニューを注文するのをやめたのだ。
「相変わらずよく食うな、お前ら。ほい、炒飯」
「うはー！ 響さんさんきゅ！ いや〜、これでも足りないほうだせ？」
「ま、いっぱい食うことはいいことだ。たんと食えよ」
炒飯大盛りを平らげる運動部男子を見て、ここでも憧れを抱いてしまうAはもう重症だろう。
……そんな重症化するほど、男になりたかったというわけではあるが。
「そういえば浅風。プロってどこから誘われているんだ」
「え？ あ〜、イタリアとか」
「……遠いな」
「それくらいが丁度いいのかもしれないけどね」
両方とも交通費と家賃などを払う、という条件を出してきているため、心が揺らいでいた。
「……親御さんには言ったのか？」
「全く。プロから声がかかってることも知らないよ」
親には自分をさらけ出すことのないA。
親といざこざがあった豪炎寺には理解できる部分もあり、強くは言えないようだ。
「……ちゃんと、言うだけ言えよ」
「言ったところで興味ないと思うけどね」
ごくりと水を飲み干し、呑気におかわりの水を求めるAと、不安そうに見つめる豪炎寺たちの気持ちは、彼女に伝わらない。
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maya(プロフ) - 押し付けがましくない愛されが何ともキュンキュンします！更新待ってますので、応援してます (2021年7月3日 8時) (
レス) id: 8486f071d9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 続きが読みたい!!(クソデカボイス) (2021年1月14日 18時) (レス) id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みずあめ＠おれんじ
| 作成日時：2020年9月27日 19時
