おやすみなさい ページ11
「もう暗くなりそうだし、最後に一つだけ！場所だけでも教えておくね」
バーバラについていくと、中ががやがやと騒がしい建物についた。
看板には、『エンジェルズシェア』という文字列がかかれている。
ディルックがオーナーをしている酒場だったっけ。
「ここはエンジェルズシェア。とってもおいしい蒲公英酒が飲める…らしいの」
「らしい？」
「私、まだお酒飲めなくって」
なるほど確かに、酒が飲めるような年には見えんな。
若干失礼かもしれないことを考えていると、後ろから声が掛けられた。
「…お前さんがた、こんなところにいたのか。Aの住む場所が用意できたからと代理団長殿が探しに行ってたぞ？今頃協会についたころだと思うが」
「そうなの？じゃあ、早く戻らないといけないね…」
「そーね。ガイア…さん？」
「ガイアで構わないぜ」
「おん、じゃあ…ガイア。わざわざありがとう」
「ここに来るついでだけどな」
感謝はありがたく受けとっときゃいいのに、と心の中で呟く。
ガイア先輩…いや、ガイアは、おやすみ、と言いながらエンジェルズシェアに入って行った。
教会に急いで戻ると、ちょうどジンが教会から出てきたところだった。
一緒に走ってきたバーバラが、ジンに向かって手を振りながら帰ってきたよと叫んだ。
俺は横でぜえぜえと肩を上下させている。
普段運動とか進んでしないから、息切れが酷い。
喋る余裕なんてなかった。
ジンがこちらに駆け足でやってくる。
「教会に来たのにいなかったからびっくりしたぞ！」
「いや〜…。ご迷惑おかけしました」
へらへらと笑っている俺に怒りもせず、優しい表情のジン。
迷惑をかけてばかりでいることに少し心を痛めつつ、バーバラと別れた。
つれていかれたのは騎士団。
どうやら空き部屋があるのでそこを使っていい、お金はいらないということらしい。
所持金がないのでお金を払わなくていいのは大変ありがたいことではあるのだが、たかが異邦人を騎士団に泊まらせるのはいいのか。
ジンは「いいんだ、ぜひ使ってくれ」と申し訳なさそうな顔をしていた。
長らく空き部屋だったらしいのだが、部屋に入ってみると思いのほか綺麗だった。
ベッドも書き物机もあるというまさに至れり尽くせりな状況だ。
部屋へ連れてくるついでに騎士団について軽く説明してくれたジンに礼を述べ、ベッドに倒れ込んだ。
眠りにつくのに、そう時間はかからなかった。
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匿名 - とても面白いです！更新頑張ってください!応援しています！ (2022年6月12日 20時) (
レス) @page18 id: e82571c646 (このIDを非表示/違反報告)
とも - 更新楽しみにしてます！ (2021年2月14日 5時) (レス) id: b98c820ff7 (このIDを非表示/違反報告)
mizuame(プロフ) - musubeさん» おお…！嬉しいお言葉ありがとうございます！励みになります！ (2021年1月3日 1時) (レス) id: 7109d6a483 (このIDを非表示/違反報告)
musube(プロフ) - ガイア先輩大好きなので嬉しい小説ですね…。めちゃめちゃ面白いですしすごい好みです。これからも制作応援してます！ (2020年12月25日 20時) (レス) id: 7dc4077422 (このIDを非表示/違反報告)
mizuame(プロフ) - MAREさん» ありがとうございます〜！これからも頑張ります！朝早く起きれたときとかに更新してるのでめっちゃ不定期になると思います… (2020年12月13日 22時) (レス) id: 7109d6a483 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mizuame | 作成日時：2020年12月11日 5時
