蒼い燈 Aoi_Hikari 19 (ページ3)

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別の道 2 ページ3

正直ホッとした自分がいた

それは皆粗方グループの予想がついてたから

斗亜達のちび5と呼ばれてる5人組

今回のライブでも出番がなにわ男子の次に多かったり、MCにも出たりしてて

大倉君が誰よりも目をつけてたし、このメンバーでほぼ確定やと誰もが思ってた

それがまさかの延期になって

クリコンまで引き延ばされたってことでまだチャンスを感じた

3人の挨拶が終わっても皆ザワザワと話してて

何となくこの場に居たくなくて龍太くんとの2人の楽屋に戻って、千秋楽ということもあり散らかってる荷物を鞄に纏めてたら龍太くんが帰ってきた

龍太くんは何かを言うことも無く俺と同じように片付けを始めた

「それにしても、延期やってなー？

俺らワンチャンあるで？」

わざと明るく話しかけたのに龍太くんからは何も返ってこうへんくて

思わず顔を見つめても目を合わせようとせず、そのまま呟いた

.

.

.

龍太「…俺、関西Jr卒業することにした」

「…ぇ…？」

思わず頭が真っ白になる

龍太「…元々考えてたんやけど、丁度なにわ男子も出来たし俺もアイドルから引いて、事務所に所属したまま俳優になろって…」

「…な、んでっ、」

龍太「…ごめんな、俺だけ逃げてもうて…っ、

でも、康二には…康二だけには頑張ってほしいっ…、」

涙を堪えるように上を向いた龍太くん

そのまま逃げるように荷物だけを持って出て行ってしまった

「…俺はっ、」

どうしたらいいんやろう

また相方を失ってしまった

これで何回目かなんて数えたくもない

結局俺は独りになる

止まることを知らん涙をひたすら流してたら、ドアが開いたのさえ分からんくて

気付けば目の前にAがいた

「…龍太くん、がっ、」

そう言えば、Aは知ってたみたいでただ静かに頷くだけやった

A「康二君のグループ、決まりました」

慰めの言葉でも聞かされるんかと思えば、何故かそんなことを口走ったA

「…何言ってっ、」

さっきグループ結成は延期するって言ってたくせに

A「SnowMan…

入りませんか？」

「…へ…？」

まさかのワードに思わず涙が止まった

混乱する頭を何とか追いつかせる