蒼い燈 Aoi_Hikari 18 (ページ38)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:124,035 hit

もうそんな時期 7 ページ38

「…ふぅ、」

無事にWordでも纏め終わった

その頃にはJrも全員解散してたし、キンプリもレッスンが終わって帰った

けど。

廉「やっと終わったん？長いなー」

「色々書くことがあるの」

何故かコイツはまだ居た

隣に残っていたパイプ椅子をわざわざ向かい側に持ってきてレッスン終了後からずっと私を待ってくれてた

というか

「いや、私待っててなんて言ってないし」

勝手に目の前にずっと居たっていうのが正解な気がする

廉「ご飯行こ」

「行く訳ないやろ、あほ」

廉「アホちゃうし！何で？！丈君とご飯2人で食べてたのに俺はあかんの？」

「何で知ってるん」

廉「大吾が教えてくれた

なあ、俺もいいやろ？」

「無理

丈君と食べたのは稽古場の中やったから

もう私は女の格好やし、それに今大事な時期やのに写真撮られたらキンプリ終わりやで？」

廉「分かった、じゃあ買ってくるから

何がいい？」

「いや、私今から大阪に行くんやけど」

廉「…なんでなんっ、」

「関西Jrのライブのお手伝いしてるって言ったやん」

廉「違う！！！！！

そうじゃなくて…、」

廉が声を荒らげたもんやからシンと静まり返った

廉の言葉が詰まりかけて静寂が滞ったその時、無機質に私の携帯が鳴り響く

運悪く机にスマホを置いたまんまやったもんやから、着信先が丸見えで

『藤原丈一郎』

その名前を見た廉は勢いよくスマホを奪って電話を無理矢理切った

「ちょ、何するん、」

廉「なんで？

なんで丈君とは連絡先交換してんの？

なんで丈君とはご飯行くん？

ずっと丈君ばっかりやん…俺っ、そんなん辛いって…、」

「…え、何…、」

あまりにも廉の真剣な表情にさすがに戸惑いを隠せない

廉「…俺の事も見てよ」

切ない声でそう呟いた

「ごめん…」

あの事件のせいで廉は精神的に不安定になって一時期キンプリを抜けてた

今は戻ってはいるけどすぐ不安定になってしまうみたいで

それを忘れてた

私は廉までも傷つけてしまったのだと

「丈君と連絡先交換してるのは仕事のことで連絡してるだけ

別にもうジャニーズのタレントと交友関係を持つ気は無いよ…だってまた傷つけるだけやから

…ごめんね」

廉「…ちがう、そうじゃなくて、」

「デビュー無駄にしたらあかんで？

じゃあ、」

もう気まずくて、逃げるように東京を出て行った