訪れる夏 10 ページ43
side 藤原丈一郎
「優馬はずっとAのこと待ってるけど」
A「え?」
「はい、持っとき
ついでに上のは俺のLINEIDやからそれは絶対追加しとけよ」
即席で書いた俺と優馬の連絡先を無理やり手に握らせた
「じゃあな」
逃げるように俺はその部屋を後にした
少しため息を吐き、前を向けば廊下にはニヤニヤした大橋がおって
「…なんやねん」
和也「言えばよかったやん『俺の方が待ってたよー』って」
「黙れ」
ゴチャゴチャ言ってる大橋を無視して稽古場に戻って少年たちの台本を読み直す
和也「せっかく2人っきりにしてあげたのに」
「誰も頼んでない
ってかずっと聞いてたん?」
一緒に3人分の牛丼を買いに行って一緒にここまで戻ってきたはずやのに、大橋は今から牛丼を食べ始めた
和也「だって気になるやんー
うわ、牛丼冷めてる」
「勝手にあっためて食べろ」
和也「それにしてもめっちゃ可愛くなったよな、A
普通の女の子やもんなー」
「うるさい」
和也「なんかさ、勘づかん?」
「え?」
和也「Aとか大倉君がわざわざ関西Jrに来たり、スタッフの人数も多なったし、ジャニーさんも頻繁に来るようになった」
「まあ、それは分かってたけど」
和也「なんか裏で動き始めてるんちゃうかなって」
「裏?」
和也「チャンスかもよって話
うわ、脂身多い牛肉落としてもうた!!最悪!!」
「うっさいな、ほんまに」
大橋の言ってることは共感出来た
確かに最近関西Jrに力が入れられてる気がする
俺らが前に出る絶好のチャンスなのかもしれない
ずっと最前列にはなれなかった俺ら
でも今年、初めて2人で主演舞台をやらせてもらったり
少しずつ仕事も増えてきて
そんな中訪れたチャンス
いつもなら、どんな仕事が来てもどうせメインメンバーがって思ってたけど、なんとなく今回はは違う気がする
どことなく関西Jr大改革を俺は予期してた_____
685人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「紅一点」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
高級茶漬け(プロフ) - いやー、めちゃくちゃ面白いです!!こんな面白い話をありがとうございます。 (2019年5月17日 15時) (レス) id: 057176eb20 (このIDを非表示/違反報告)
Ageha♪(プロフ) - 柚月さん» いえいえ! このお話、1から全て何回も読ませていただいてます。 とっても面白いです! 更新頑張ってください! (2019年5月2日 12時) (レス) id: 014e4a24d3 (このIDを非表示/違反報告)
柚月(プロフ) - Ageha♪さん» ご指摘ありがとうございます……!完全に私のミスです(TT)教えていただきありがとうございました! (2019年5月2日 0時) (レス) id: 8176cb05d7 (このIDを非表示/違反報告)
Ageha♪(プロフ) - 確認4の「平野と岸」が「永瀬と岸」に… 一個目のほうです。 わたしのミスだったらすみません! (2019年4月27日 19時) (レス) id: f4cad78e91 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:柚月 | 作成日時:2019年3月13日 22時