訪れる夏 8 ページ41
私が自ら壁を作れば彼らはそのまま追いかけてくることは無かった
とりあえず今日中に終わらせないといけない仕事を黙々とこなす
_ｺﾝｺﾝ
綺麗なノック音が聞こえて
「はい、どうぞ」
スタッフさんかと思って普通に返答すれば、申し訳なさそうに開くドア
これは違うと思って動揺したその時、目の前に現れたのは、
丈「…差し入れ、持ってきたで」
丈君の手には美味しい匂いの漂う袋があった
「牛丼…」
丈「そそ、A好きやろ？」
冷たくあしらおうと思っても、丈君の手には二人分あってきっとわざわざ私の分まで買ってきてくれたのだろうと思い、そんな優しさを跳ね返すのは失礼やと感じて有難く貰うことにした
「…すいません、お金、払います」
丈「そんな大したもんちゃうからええわ、別に。笑」
「…すいません」
丈「ええのええの」
「もう稽古終わって二時間ぐらい経ったのにまだいらっしゃったんですか？」
丈「まあ。個人練習してたのよ
んでお腹すいたしご飯買ってこよーと思って
ほら、食べんで」
丈君は私の向かいに腰掛け牛丼を頬張り始めた
私も有難くいただく
丈「ごめんな…」
「え？」
丈「Aにあんなこと言わせて。ほんまやったら俺らの年長組がシメなあかんのに。」
「…迷ってますよね」
そう言えば、丈君は核心を突かれたかのような表情を見せた
丈「…淳弥、内定決まったって」
「え…？」
丈「来年の春に辞めるって
真鳥君も龍太君も悩んでるみたいやし…
俺らが引っ張らなあかんのは分かってるけど、色んなことに揺れてるねん…」
「丈君は？」
丈「…俺は残るで。就職も蹴ったし」
「じゃあ丈君と和也で引っ張ればいいのに」
丈「それはない！アイツは引っ張られてる側やし！頼んない
それやったらリチャとか末に頼むわ」
「そうですかね…、私は何となくそうは思いませんよ
確かにリチャ君と誠也君はしっかりしてますけど」
私には何となく見え透いてたのかもしれない
これからの未来を。
丈「そいえばさ、一人称『私』になってんな？」
「え？…まあ、普通の女の子に戻ろうかなって」
ジャニーズ事務所に正式に関西Jrの仕事をするって決まった時から帰ることを決意した
もう自分はジャニーズじゃないと言い聞かせる為にも
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高級茶漬け(プロフ) - いやー、めちゃくちゃ面白いです！！こんな面白い話をありがとうございます。 (2019年5月17日 15時) (
レス) id: 057176eb20 (このIDを非表示/違反報告)
Ageha♪(プロフ) - 柚月さん» いえいえ！ このお話、1から全て何回も読ませていただいてます。 とっても面白いです！ 更新頑張ってください！ (2019年5月2日 12時) (レス) id: 014e4a24d3 (このIDを非表示/違反報告)
柚月(プロフ) - Ageha♪さん» ご指摘ありがとうございます……！完全に私のミスです(TT)教えていただきありがとうございました！ (2019年5月2日 0時) (レス) id: 8176cb05d7 (このIDを非表示/違反報告)
Ageha♪(プロフ) - 確認4の「平野と岸」が「永瀬と岸」に… 一個目のほうです。 わたしのミスだったらすみません！ (2019年4月27日 19時) (レス) id: f4cad78e91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚月
| 作成日時：2019年3月13日 22時
