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第5話✦母親 ページ7

日を重ねる毎に使える魔法がどんどんと増えていく気がした。

その度に両親は褒めるようになった。

3本線に産まれるとここまでチヤホヤされるのか…


3本線のちから…二重の意味で恐ろしい…


今日もそんなこんなで修行のような事をしていると母上がやってきた。

「そんなに頑張らなくてもいいのよ?A?」

そう首を傾げながら母上が言う。

『いえ、母上。少しでも怠ると感覚を忘れてしまいそうなので。』

私は少し素っ気なく答えた。



前の人生では、母親という存在はトラウマでしか無かった。


生きている価値がないと罵倒された。

少しでも口答えすれば家から追い出された。

少しでも泣けば叩かれた。


それくらい。辛い記憶があった。

正直、親という存在が私にとって足枷でしかないのだ。



前に進むんだー!なんて言っておいて、やっぱり私は私なんだと実感する。

全然進めてないじゃん……

ただそう思い詰める…自分を責めて責めて責めて。

やっと罪悪感が無くなるのを感じれるのはなんなんだろうか…


「……A?…A?」

優しい声が後ろから聞こえた。

『……は、母上…』

呆然と立ち尽くしたあとに付け足すようにして

『すみません。少し考え事をしていて…気づきませんでした。』

ニコリと笑って見せる。

「少し、疲れてしまったんじゃない?顔色が悪いわ。」

疲れが溜まっているのよ。と悲しそうに笑う母上の顔が目に映った。

「そんなに頑張らなくても大丈夫。心配しなくたって私たちの自慢の娘はすごい子なんだから。」

「それに、倒れたらどうするの!」

親として心配なの。



「だから、休んでちょうだいっ!」


そう言って私の体を包み込んだ。

嗚呼…温かい……


『はい。母上。』


今日は少し休もう…


大事なお母さんに心配されないように。

番外編 成長記録日記→←第4話✦3本線の魔法



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うえ - 私、基本オリキャラ苦手なのですが、なぜかこのお話だけは大丈夫でした..!!すごくすきです!応援してます!! (2月12日 22時) (レス) @page42 id: 9aa429e4c8 (このIDを非表示/違反報告)
エンジニア - すごく好きです。応援しています (2月3日 9時) (レス) @page8 id: 94c56dfe9c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ドハマりいたしました、ありがとうございますm(_ _)m。最近マッシュル見始めて見終わったとこなので最高です✨✨本当に大好きです✨続きとても楽しみに待ってます!!イベント参加ありがとうございました🙇‍♀ (8月5日 12時) (レス) @page37 id: 90fd568f40 (このIDを非表示/違反報告)
ユキラ - 了解です (8月4日 20時) (レス) id: 2a204edd5e (このIDを非表示/違反報告)
霙。(プロフ) - ユキラさん» コメントありがとうございます!大丈夫です。出る時にめちゃくちゃ出ます。 (7月27日 22時) (レス) id: 592ea7c460 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:https://lit.link/p0y0z0  
作成日時:2023年6月20日 21時

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