【マッシュルーMASHLEｰ】死んだら3本線のすごい魔法使いになってました。

第3話✦しあわせに。 ページ5

私がこの世界とおさらばしてまたこんにちはして1年が経った。


今日は私の新しい誕生日。


これで1歳である。

ちなみに両親は親バカで、私が簡単な魔法を使うたびに

「天才！！！」

だの

「将来有望ね！！！」

だの

適当なことを吐(ぬ)かしている。


正直、3本線としてこの世界へまた産まれてきたことに対しての自覚が全くない。


前まで落ちこぼれだった私がこんな風にちやほやされる日が来るとは思ってもいなかった。

前の私にとってはこんな話、夢物語だ。


だが、魔法は前の身体よりも使いやすいし魔力量も桁違いに増えたのを体感した。

この身体ならもしかしたら幸せになれるかも…なんて希望も持ってしまった。






…幸せになってもいいのかな……



こんな私が……



ふとそう思ってしまった自分が憎たらしい。


普通、人間には幸せになっていい権利があるはずだ。

それを前の身体でも痛感してきた。

大嫌いなこの世界に染まってしまっている。

それだけでも鳥肌が立つ……





…あぁ、私、幸せになってみたい……



私はただそう心から思った。




｢「A！！お誕生日おめでとう！！」｣


……そう考えたら、この親バカな新しい両親も良く思えてきてしまった。



私、この世界で幸せになろう…


新しい身体の1歳の誕生日。
私はこの世界で生きていく決心を今日この日に固めた。

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