3話 ページ5
屋上からワンチャンダイブ？
それってつまり、屋上から飛び降りろってこと?
ドアを開けずに固まってしまっていると、ガラリと音を立てて勝己とその取り巻きが姿を表す。
僕の存在に気づいていなかったのか、小さくうお、と呟いた。
爆「…んだよ、お前か。」
「今さっきの、屋上からワンチャンダイブってどういうこと？」
爆「あ？そのまんまだよ、むこせーの可哀想なデクに宿るかもしれねえ方法を教えてやったんだろが」
無責任にも程があるな。帰ったら光己さんに言いつけてやる。
もしそれで緑谷が本当に飛び降りたらどうするつもりなんだろうか。
「…はぁ、勝己さんよ。それは言っていいことじゃないと思うぞ」
爆「ああ？お前も俺にたてつくのかァ?」
「もし本当に飛び降りたらどうするつもりだ」
爆「そんときはそんときだろうが、誰が本気にすんだよ」
バチバチと僕と勝己の間に火花が散る。
取り巻きの一人がまぁまぁと勝己を宥め、僕に退くよう言葉をかける。
クソが、と吐き捨てよけてやると勝己が帰ったら覚えとけよ、と呟いて去った。
教室に入ると明らかに暗い顔をして片付けをする緑谷と視線が合う。
「……大丈夫か」
デ「へ、…あ、うん…」
「…なんだ、なんかついてる？」
揺れる緑の瞳をしっかり見つめて返事をしてやると、ぱっと逸らされたあと普段のイメージとちょっと違うからびっくりした、と返ってきた。
「…普段のイメージ？」
デ「や、なんというか、その、あまり強い言葉を使うイメージかないから……意外と荒いとこ、あるんだなって、それより僕のこと、で怒ってくれてありがとう」
「あ？あー……普段はあんま目つけられないようにしてるからな……。大体の僕はこんなんだよ。あれは勝己が100%悪い。本当に緑谷が飛んだら追い詰めた罪であいつは捕まる。言葉に責任がないんだよ」
デ「…ほんとだよね…。あっ！！さっきかっちゃんに投げられたノート！！取りに行かなきゃ、えっと、」
「同じクラスメイトでも話さなきゃ名前覚えないよな、黒瀬Aだよ」
デ「あ、っ、本当にありがとう！黒瀬くん!!また明日ね!」
「ん、また明日」
手を降って掛けていった彼を見送った後、僕は帰るべく荷物をまとめ始めた。
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蒼(プロフ) - 岼阿さん» ほぁー！！ありがとうございます！！続きは夜中にまた更新いたします!! (2020年1月15日 21時) (
レス) id: 7602850d13 (このIDを非表示/違反報告)
岼阿(プロフ) - まだ5話しか投稿されてないのに続きが楽しみで仕方ない…!!!とっても面白かったです!!!続きを心待ちにしております!!!m(_ _)m (2020年1月15日 19時) (レス) id: 5f48fe1b1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼 | 作成日時：2020年1月14日 14時
