17話 ページ21
かれこれ目まぐるしく日々は過ぎて迎えた卒業式。
周りが沢山別れを惜しんでる中、僕は桜の木の下にいる勝己に声をかけようとした。
僕の声を遮った女の子の声。どうやらよくある第二ボタンを貰えたら恋が叶うジンクスのようだ。
すっげえめんどくさそうな顔して渡す姿を見て何故か少しもや、としたけどそれはすぐに散って消えた。
気のせいか。
今度こそと勝己に声をかけ一緒に帰路につく。
あと1ヶ月すれば僕らは雄英生で、高校生になる。
プロヒーローを目指してたくさんの知識を叩き込まれるんだろうな。
歩きながら勝己をちらりと見る。
前ドアに挟まれたとき思ったけど本当にこいつは背が高い。
僕にも少し分けてほしいくらいだ。
爆「…お前は一人称ずっとそのまんまでいくんか」
まっすぐ前を見ていた赤い目がこちらへと向けられる。
一人称？一人称ってこの僕っていう言葉だろうか。
「…そうだけど、何で?」
爆「弱そうに見えるからやめたほうがいんじゃねえか。」
弱そう？そうかな。僕はそう思ったことないけど。
立て続けに勝己は"俺と喧嘩してるときの口調のがいい"とか"そっちのがお前の個性に合ってる"とかなんか理論を繰り広げ始めてしまったからとりあえず止める。
「なんで勝己は僕が自分のこと僕っていうのを直したほうがいいって思ったの」
爆「…なんとなくだ、文句あっか」
「ないよ、ないからそのボンボンするのやめろって毎回言ってるだろ。しかもここ普通の道だし。サツにバレたら捕まるぞ」
そんなんで捕まんねーよと不機嫌そうにまた先を歩き始めてしまった勝己のあとを僕は小走りで追いかけた。
……高校生になったら僕っていうの、やめよかな。とか考えながら。
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蒼(プロフ) - 岼阿さん» ほぁー！！ありがとうございます！！続きは夜中にまた更新いたします!! (2020年1月15日 21時) (
レス) id: 7602850d13 (このIDを非表示/違反報告)
岼阿(プロフ) - まだ5話しか投稿されてないのに続きが楽しみで仕方ない…!!!とっても面白かったです!!!続きを心待ちにしております!!!m(_ _)m (2020年1月15日 19時) (レス) id: 5f48fe1b1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼 | 作成日時：2020年1月14日 14時
