12話 ページ16
僕の椅子に座りこちらを伺ってくる勝己の瞳は真っ直ぐだ。
これでまた嘘なんてついてみろ、次は半殺しにされる。
「…さっき、答えられねえんだろって言ったじゃん」
爆「おう」
「全くそのとおりなんだよな……。答えられない、今は。明日の朝方3時か4時までは味覚がぶっ壊れてるまんま、なんだよね」
頬をかきながらそう言えば勝己は意味がわからないという顔で見てくる。
そうだよね、勝己が知りてえのはそこじゃねえもんな！！！！！！！！
味覚がぶっ壊れてるのは知ってんだよな！！
ごめんな！！！！
恐らく勝己が知りたいのは味覚がぶっ壊れる原因。
これだけはずっと話したことがなかった。
僕が昔個性で大事な友達を失くしてしまったことは知っているけど。
爆「てめえナメてんのか」
「ナメてねえよ話すからその手からボンボン鳴らすのやめろ!!!!危ねえ！！！あとここは僕の部屋だ!!!」
爆「てめえの部屋とか知るか!!!!!早よ喋れやクソが!!!!!!」
「うるせえなわかったから落ち着けよ!!!はぁ……僕、個性使いすぎるとこうなんだよ。味覚がぶっ壊れるの」
ちゃんと理由を言うと手からボンボン鳴らしていたのをやめた。
爆「…個性使いすぎるって、どういうことだ」
真面目な顔で問いかけてくんなよぉ〜……
僕の個性は一般的に見ると触れたものが爆破するだけ、そこになんのデメリットもないように見える。
だけど、その実爆破するときは自分の精神力を削って爆破させている、というかなんというか、目には見えない体力を削ってるというか。
とにかく、そういうわけで使いすぎると五感のうち味覚がさよならするのである。
一連の流れをしっかり要約して伝えると勝己の目がふ、と下へ下がる。
味覚がさよならするだけで別に命には関わらないと言ったおかげか真面目な顔が少し緩んだ。
爆「…………そうか」
うーーん？どうした今日勝己めっちゃ表情豊かだな?？
満足したのかスクッと立ち上がってドアの方まで歩いていく。
これだけは情けねえしダセえから言いたくなかったのに〜…
爆「俺に比べりゃクソ見てえな個性だな」
「な゛ｯｯｯｯｯ」
それだけ言い残して僕の部屋を出て行きやがった。
最後の出るときの顔クッッッソ腹立つ……！！！！！！！
確かにおめーに比べたらクソ見てえな個性だよ、悪かったな!!!!!
苛立ちもそのままに僕はベッドに横になる。
枕に八つ当たりをした後、急に襲ってきた睡魔に身を任せ、眠りについた。
そこ、子供みたいとか言わない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 144人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蒼(プロフ) - 岼阿さん» ほぁー！！ありがとうございます！！続きは夜中にまた更新いたします!! (2020年1月15日 21時) (
レス) id: 7602850d13 (このIDを非表示/違反報告)
岼阿(プロフ) - まだ5話しか投稿されてないのに続きが楽しみで仕方ない…!!!とっても面白かったです!!!続きを心待ちにしております!!!m(_ _)m (2020年1月15日 19時) (レス) id: 5f48fe1b1e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蒼 | 作成日時：2020年1月14日 14時
