10話 ページ12
皆さんお疲れ様ですどうも、試験が終わり勝己と共にお家へ帰ってきました黒瀬Aです。
僕は今現在ピンチに面しています。
目の前にずらりと並ぶ料理。
どれも光己さんが作ってくれたものだ。
爆豪家は何か大きなイベントが終わるとこうしてお疲れ様と称して沢山料理を作ってくれる。
今回は僕と勝己の試験終わりでお疲れ様会ということで作ってくれたんだろう。
どうしよう。
味覚がぶっ壊れている中、変に美味しいとは言えない。
言えない…………！！！！！！
光「さぁーて！！！いっぱい食べな!!」
光己さんがドン、と胸を張って席へ座る。
どうしようどうしよう……、嗅覚まではいかれてないから大丈夫なはず、でも間違ってたらまずい。
珍しく内心大焦りですええ！！！僕普段こんなに大焦りしないんですけども！！！
恐る恐る箸を伸ばして口に含む。
ｳﾜｧｱｱｱｱｱｱ〜！！味がない!!!!!!これは恐らく煮付けなんだろうな!!!匂いは美味しいのに味がない!!!困る!!!!
光己さんとたまに視線がかち合う。
そのたびに美味しいですとにこやかに笑うとよかった。と嬉しそうに微笑んでくれる。
はぁ〜ｯｯ罪悪感がすごい……！！！！
ちなみにこの味覚が戻るのには半日ほど時間がかかる。
つまり12時間経たないと戻らないのだ。
試験が終わったのが夕方。16時ごろだったから…、明日の…朝方3時か4時まではこのままということになる。
ご飯を食べすすめていると勝さんがぽそりと
勝「…この煮付け、少し濃くない？」
と光己さんに問いかけた。
光己さんはまだそれに手を付けてなかったらしく急いで1つ具を口に入れたあと確かにちょっと濃いかも、と呟いた。
本人いわく味の確認は結構してたはずとのこと。
煮詰めすぎて辛くなってしまったのかもしれない。
どうしよう。この中で煮付け食ってるのは恐らく僕と勝さんの二人だけ。勝己は他のものばかり取っていた。
勝さんが気付いたのに僕だけ気付かず食べ続けていたのはまずい。
爆「…おめーは濃いと思わんかったんか」
隣から鋭い視線と共に吐き捨てられた一言に言い訳を考えるため普段あまり使わない頭をフル回転させた。
「ぼ、くは濃いめのが好きだったりするから…」
半分嘘で半分本当である。
ほぉ、と興味なさげに逸らされた視線に安堵の溜息をついたものの僕はソワソワした気持ちのままだった。
僕フラグ回収早くね…？
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蒼(プロフ) - 岼阿さん» ほぁー！！ありがとうございます！！続きは夜中にまた更新いたします!! (2020年1月15日 21時) (
レス) id: 7602850d13 (このIDを非表示/違反報告)
岼阿(プロフ) - まだ5話しか投稿されてないのに続きが楽しみで仕方ない…!!!とっても面白かったです!!!続きを心待ちにしております!!!m(_ _)m (2020年1月15日 19時) (レス) id: 5f48fe1b1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼 | 作成日時：2020年1月14日 14時
