3番目 〈もうどこにもいかせない。〉�� ページ25
お姉ちゃんは、4番目である弟のことを奇形と言っていた。
もしかしたらあの子なのかもしれない。
一瞬、ありえない。とも考えたが、
有力な手がかりはそれしかなかった。
そのとき。
__カーンッ！
耳を塞ぎたくなるような、刃物が擦れあうかのような音。
その音を聞いたとき、あたしの顔は真っ青に染まっていたことだろう。
全身の血の気が引いていくようなあの感じを、あたしも感じたから。
急いでお姉ちゃんの部屋にもどろうと振り返ったとき…
__少し離れたところに、
あたしよりもずっと大きな"ナニカ"があたしを見つめていた。
3「な に か そ こ に い る の … ？」
足が震えて、逃げ出すこともできなかった。
瞬間、あの怪物であることがわかった。
カンシ(4番目)「………。」ﾊﾞｯ!
_____ｸﾞｼｬｯ‼
3「……え？」
一瞬、何が起こったのかわからなかった。
自分の腕を見た瞬間、再び、さっきよりも勢いよく血の気が引いた。
それを意識するたびに、痛みを増していく右腕。
3「…あ……ぁぁ…」
痛い。痛い。イタイ。
3「ア”ア”ア”ア”ア”ァ”ァ”っっっっ！！！！」
痛い！痛い！痛い！イタイ！イタイッ！！
そのカンシは、そのあと、何度も何度も、私を切り刻んだ。
意識を失う瞬間、上半身だけになった体を、
誰かに抱き上げられたような気がした。
死んでしまうならば、と、せめて名前を呼んでおきたかった。
3「…お……ね…ちゃ…タネ…さ…」
お姉ちゃんが私を抱き上げて、真っ青な顔であたしを呼んでいた。
仲のよかったタネさんも、
お姉ちゃんの隣でプカプカと浮きながら、私をじっと見ていた。
〜奥の部屋〜
3「う……？」
ここはどこだろう。
上半身だけになった私は、ベッドの上に置かれていた。
『…あぁ、起きた？』
3「…おねえ、ちゃ…」
なんで、どうして。
やだ、やだ。
3「…やだ…やだ……おねえちゃっ……」
お姉ちゃんにこんな姿、見られたくなかった。
3「…みないで……みないで…」
『…大丈夫だから、ね…？…3番目。』
3「…？」
『…守れなくて、ごめんねっ…』ｷﾞｭｯ
え……？
『ごめんなさいっ…ごめんなさいっ…ごめんなさっ…』ｸﾞｽｯ
お姉ちゃんはあたしを優しく抱き上げて、ずっと泣いていた。
3「お姉ちゃん…」
…あぁ、バカだ、あたし。
自分のことで、お姉ちゃんを悲しませてしまうなんて。
お姉ちゃん、あたしも、ごめんなさい。
その日は、ずっと二人で泣き明かした。
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苺(プロフ) - 奏唄（仮）さん» あら〜ありがとうございます〜♡大昔のなのであれもこれも直したい所が山々なんですが、どうにも手がつけられずで…( ´•౪•`)平和の中に垣間見える闇、いいですよね〜…… (2022年1月19日 7時) (
レス) id: c9fda36adc (このIDを非表示/違反報告)
奏唄（仮） - 神作品ですねこれは面白いし急に最後らへんにホラーを入れてくるとことかホラー感を出す時の凄さとかが…もうやばい (2022年1月18日 19時) (レス) @page12 id: 9f4520d760 (このIDを非表示/違反報告)
黒椿鬼(プロフ) - 飴璃さん» あれ...あれっほんとすみません包丁になったんですねすみません描き直しますありがとうございます (2020年12月30日 21時) (レス) id: 6c1e5cc655 (このIDを非表示/違反報告)
飴璃(プロフ) - 黒椿鬼さん» ｵ"ｱ"………めためた可愛いです……ありがとうございます！！ (2020年12月30日 21時) (レス) id: c9fda36adc (このIDを非表示/違反報告)
黒椿鬼(プロフ) - いつの間にかれいちゃん見た目変わってたので描き直しました(今回は画像切り貼りとトレスですが)https://d.kuku.lu/daba4f8194 (2020年12月29日 13時) (レス) id: 6c1e5cc655 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：飴璃 x他1人 | 作成日時：2019年1月4日 16時
