▽──3番目「性別」 ページ5
『3番目』
通路を歩いていると、前から3番目が歩いて来た。
…いや、いまはおねにいちゃん、だったかな？
ヒラヒラと手を振っていると、こちらに気づいた様子で駆け寄ってきた。
3「お姉様！」
『おー、よしよし』
じっと見つめていると、なんだか犬みたいに見えてきて、わしゃわしゃと頭を撫でた。
3「どうかなさいましたか……？」
『……んーん、なんでもない。見つけたから呼んだだけ』
3「そうだったのですね。私はお姉様とお話が出来て嬉しいです！」
ふわりと微笑んだ姿に、あの子の姿が重なった。
どうやら、お利口さんな部分は変わってないようだ。
どうやら6番目の所へ行く途中だったみたいで、私も一緒に同行することにした。
『その体には、もう慣れた？』
3「はい、おかげさまで。最初は戸惑ってばかりでしたが、今はもう平気です」
並んで通路を歩き、言葉を交わす。
見れば見るほど、昔の3番目だなぁと感じた。
『しっかしまぁ、ほんとに中性的になったね。3番目が男の子だったら、こんな感じだったのかな』
3「さぁ、どうでしょう…私にはなんとも…」
少し俯いたあと、遠慮気味に見上げてきた。
3「……あの、お姉様。少しお聞きしたいのですが……」
『ん？なぁに、急に改まって』
3「…お姉様は、私の体のことを、どう思っていますか？」
『体？うーん…身長たっかいなぁって。私よりはまだ小さいけど』
3「いえ、そうではなくて……性別の定まらないこの体を……き、気持ち悪い、とか…」
『……もー、なんでそんな事言うの？れいは一言も、その体を否定するようなこと言ってないじゃん？それが答えだよ』
3「……そ、そうです、か…すみません、変なことを聞いて…」
『なぁに。まだれいのこと信じられない？そんなに性格悪く見える？』
3「い、いえ！そんなことは…！」
少し意地悪をしてみると、案の定、思った通りの反応をした。
『…なーんてね。怒ってないよ。』
姉として信用されてなかったのかと、少し悲しくなってしまった。
とりあえず安心させた方がいいのかと、勢いのままに3番目を抱きしめた。
3「お、お姉様…？」
『…ここにいる子達はみーんな、誰もそんなこと思ってないよ。そりゃ稀に意地悪をしてくる子だっているけど、その場のノリとか、軽いものだから』
だから、貴方は気にする必要は無いんだよ。
私はそう言った。
3「…はい、ありがとうございます、お姉様」
3番目は、少し安心したように微笑んだ。
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苺(プロフ) - 奏唄（仮）さん» あら〜ありがとうございます〜♡大昔のなのであれもこれも直したい所が山々なんですが、どうにも手がつけられずで…( ´•౪•`)平和の中に垣間見える闇、いいですよね〜…… (2022年1月19日 7時) (
レス) id: c9fda36adc (このIDを非表示/違反報告)
奏唄（仮） - 神作品ですねこれは面白いし急に最後らへんにホラーを入れてくるとことかホラー感を出す時の凄さとかが…もうやばい (2022年1月18日 19時) (レス) @page12 id: 9f4520d760 (このIDを非表示/違反報告)
黒椿鬼(プロフ) - 飴璃さん» あれ...あれっほんとすみません包丁になったんですねすみません描き直しますありがとうございます (2020年12月30日 21時) (レス) id: 6c1e5cc655 (このIDを非表示/違反報告)
飴璃(プロフ) - 黒椿鬼さん» ｵ"ｱ"………めためた可愛いです……ありがとうございます！！ (2020年12月30日 21時) (レス) id: c9fda36adc (このIDを非表示/違反報告)
黒椿鬼(プロフ) - いつの間にかれいちゃん見た目変わってたので描き直しました(今回は画像切り貼りとトレスですが)https://d.kuku.lu/daba4f8194 (2020年12月29日 13時) (レス) id: 6c1e5cc655 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：飴璃 x他1人 | 作成日時：2019年1月4日 16時
