あなたの虜にして

Movie theater_2 Y.K ページ6

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今日は休み。




彼氏と別れてうじうじして家に引きこもってばっかだったし、こうしててもいいことなんもないから、気分転換に買い物に出掛けよう、と思ったはいいが、









見てしまった。


元彼が可愛い女の子と歩いてる様を。






そこは近所の、ショッピング等、デートコースでもある通り。





お散歩するだけでもいいかなぁ、なんて思って行かなきゃよかった。







嫌いになったわけじゃない、

当分誰とも付き合う気ない、

ごめん、A、別れても友達でいてほしい、







別れた時のことが蘇って来る。



いい女ぶって、わかった、とは言ったけど、涙を堪えるのは彼が去っていくまでが限界で。



私は彼のことが好きだったし、困らせたくなかったし、未練タラタラだった。





どうしてとなりに女の子がいるの？

私はやっぱりまだ彼のことが好きだった。





涙が溢れそうなのをぐっとこらえ、半分やけになって、もう、夜だし、飲みにでも行ってしまおうか。









と思ったけど、疲れたし、欲しいものは買えたし、ちょっと疲れたしカフェに入って一休みしよう。









イヤホンガンガンに音楽をかけて、ただ音楽と目の前のコーヒーに集中する。



こういう時の音楽プレイヤーのシャッフルって、中に人でも入っているのか、空気を読んだ音楽を選曲してくる、気がする。




好きだけど、詳しいわけではないから、音楽は友達のオススメを聞いて適当に入れているが、とても心地いい音楽ばかり勧めてくる友人には特に今感謝、だよね。








どれくらい経っただろうか。



閉店間際になってしまった店内にはお客さんもまばら。





気持ちもだいぶ落ち着いて、カフェを出た。


家でゆっくり飲むか、働いてる映画館で映画も見て帰ろうか、なんて考える余裕まで出てきた。







日中は暑いけど、夜になるとだいぶ涼しい。




ちょっと散歩して帰ろう、そう思っていた矢先ー









Yside


あー、疲れた。今日も映画見て帰ろう。



長引いた打ち合わせで疲れてしまった。

今日は寝ないようにしないとな。




でもその前に飯食って帰ろうか、


いやあでも今から急げば最終の一個前の時間の映画間に合っちゃうな、


時間的には今がベストだけど、飯は映画終わってからでいいか、




繁華街を抜け、ちょっとお洒落な通りを抜けて映画館へと向かう。

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