66 ページ17
·
街に出ると用事を済ませてくるとどこかへ行ってしまったユンギ。
仕方がないから、ふらふらと街を歩く。
まさかこんな所に私がいるなんて思ってもないだろう。
私、こういう生活に憧れていたんだった。
昔から芸能界にいた私はどこへ行くのでも誰かが着いてきて嫌だった。
幼い時の家族旅行だって記者に追いかけ回されて散々でそれ以来行っていない。
小学校に入っても中学校に入っても同級生やなんかに隠し撮りをされてネット上に上がったことが何度かある。
それから外に出るのが怖くなった。
だからこうして街を歩いていることすら自分でも不思議でたまらない。
ルンルン気分で歩いていると白い薔薇の花が目に入る。
『…これ。』
私の家は小さい花屋だった。
今は妹のハナが継いでいるけど本当は私が継ぐはずだった。
YG「…こんな所にいたの？」
探したんだけど？って走ってきてくれたであろうユンギ。
『…あ、ごめん。ちょっと散歩してて。』
YG「そう。見つかってない？大丈夫？」
そう、心配してくれるのは私の事情を知っているユンギとジナ。それからマネオンニだけ。
『今日は全然大丈夫。』
そういえばジョングクくんと出かけた時も大丈夫だったな、なんて思う。
「…あら可愛いお客さんね。」
『あ、こんばんは。夜遅くにすみません。』
奥から出てきたのは可愛らしいおばあさん。
「こんばんは。この花、綺麗でしょう？」
『はい、とっても。丁寧に手入れしているんですね。』
毎日、手入れをしないとこんなに綺麗には咲かない。
経験したことがあるから分かるのだ。
「花ってね、色によっても花言葉が違うのよ。」
YG「…そうなんですか。」
『確か、白い薔薇の花言葉は’’貴方しかいない’’ですよね？』
「あらぁ〜よく知ってるわね。」
感心、感心！と言われたが花屋だった娘では当たり前だろう。
私も白い薔薇が好きだ。
「はい、お嬢ちゃんにはこれあげる。」
さっきまで見ていた白い薔薇の花を差し出してくれる。
『いえ、こんな大切もの頂けません。』
「いいのよ。持って行って？」
『じゃあ、ありがとうございます。』
全く引かなかったおばあさんに負けて1本だけ頂いた。
YG「…Aって花にも詳しいのな。｣
帰っている最中に言われた言葉。
あれ、ユンギに言ってなかったっけ？
『知らなかったの？私、花屋の娘なの。』
そう言ったらすごくびっくりして口を開けていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 281人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みるく(プロフ) - Miiiiiiingiさん» 初コメありがとうございます！そう言って貰えて嬉しいです！！是非ペンになっちゃってください笑応援ありがとうございます！！ (2020年8月4日 22時) (
レス) id: 692ff62fcf (このIDを非表示/違反報告)
Miiiiiiingi - この作品、めっちゃ好きです！ヤバイ、作者さんのペンになりそう…///更新、ファイティンです！！！ (2020年8月3日 13時) (レス) id: 0f2332ca0a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みるく | 作成日時：2020年7月20日 18時
