今日から家族です2【BTS】

わがまま−JNside− ページ5

今日は俺の誕生日。

サプライズで祝ってくれるのは毎年の事だから今年も気づかないようにしている。

それをサプライズっていうのかって問題もあるけどね。

Aちゃんは知ってるのかな？

今度の休日に出張になったから急遽有給休暇を取らなくてはいけなくなった。

だからAちゃんをデートに誘った。

きっとデートだなんて思ってるのは俺だけだけど。

彼女は今日もシンプルだけど可愛らしい格好をしている。

そりゃあ助手席に乗せると緊張もするさ。

JN「何見てるの？」

そう聞くと少し笑って内緒だって。

か、可愛すぎない？

新しく出来たショッピングモールに来てみた。

何となく色々あるかなって。

誘ったくせにノープランだったからね。

そこで俺好みの洋服を買ってプレゼントした。

『オッパの誕生日なのに...』

なんて言う。

好みの洋服を着てもらうのが俺にとってのプレゼントなのに。

さっきお店の店員さんに勢いでカップルですなんて言ってしまったけど嫌じゃなかったかな？

『じゃあ次はオッパの好きな所に行こう！』

聞いてる？って顔を覗き込んでくるからびっくりする。

JN「どこでもいいよ？」

『だめ、今日は誕生日なんだから。』

誕生日って我儘言っていい日だっけ？

誕生日って産んでくれたお母さんに感謝する日でしょ？

『いっつもオッパは人の事を考えて我儘言わないから今日くらいはいいんじゃないかな？』

そう言われてハッとする。

よく、見てるな。

そう、我儘なんて言ったことがない。

今思うと俺の家庭は厳しかったのかもしれない。

それが普通だと思ってたんだけどね。

『じゃあ言ってみて？なんか無いの？』

そう言われてもよく分からない。

いつもは自分で意見を言うよりは誰かの意見について行ったりまとめたりするから。

JN「あ、美味しいご飯が食べたい。」

思い付いたのはそんなくだらない事だった。

『本当にオッパは欲がないんだね〜』

なんて笑われる。

ううん、違うよ。

もっと欲はある。

でもそれを言葉に出来るほどの勇気を持ち合わせてないだけ。

本当は自分が思うほどに我儘なのかもしれない。

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