微睡み 2 (ページ12)

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◎ ほっぷすてっぷ　［黒］ページ12

赤黒が親子設定となっていますが、血筋のことは考えず、一登場人物として捉えていただけると幸いです。

赤 side

北斗の朝は早い。それは、おやすみの日だって同じ。

日曜だからゆっくり寝かせて、は通用しない。

北斗の体内時計は少しの狂いもなく構成されているようだ。

「……ほくと〜っ、おはよう。」

『ほくと、おはよう…』

「ほくとは、パパおはよう、だよ。」

『ぱぱ……おはよう、だよ、』

「そうそう！凄い北斗！さすが俺の息子！haha！」

北斗は自閉症を持っていて、コミュニケーションが取れる日、難しい日が結構分かれているけど今日は前者の日みたいだ。

今年から支援学校に通いはじめて、どんどんできることが増えていく北斗。

おうむ返しもおてのもの、だね。

感覚過敏があるせいで洗顔を嫌がる北斗の顔を濡らしたタオルでさっと拭く。

『んぅーっ』

「はぁい、もうおしまいですよ。ほい、あそんでらっしゃい。」

俺が手を離すと、とてとてとリビングに走っていって宝物が入った箱を引っ張ってくる。

北斗が箱を逆さまにすると、床に散らばっていく宝物たち。

スーパーのチラシ、ペットボトルのラベル、本についていた帯。

どれもこれも北斗がだーいすきな〝おもちゃ〟。

同じ年齢の子供のおもちゃ箱の中身とはかけ離れているけど、パパはその感性がとっても好きだよ。

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