Want to live. Ⅴ (ページ13)

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ドアの向こうページ13

大貴(17)涼介(18) ※死ネタ有

大貴side

俺にとって学校は居心地の悪い場所でしかなかった。

俺は幼い頃から他人に対して大きな嫌悪感を持っていて、他人と接するのはもちろん、電車やバス、テーマパークなどの人混みに行くのさえもが嫌で気持ち悪いものだった。

でもそんな俺の感情は親にも兄弟にも医者にも理解される事は無い。

人混みに行くと、手足が震えて冷や汗をかき、最悪の場合だと吐き気までもを催してしまう。

そんな俺にとって学校は恐怖の場所でしかなかった。

毎日、密閉された部屋で何十分も授業を受けなくてはいけない苦痛からストレスも増えてさらに症状が悪化していった。

誰にも理解されない為、たまに男子がぶつかってくるのにもビクビクしていた。

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ある日の朝のこと。

いつもは下駄箱にはほとんど人がいない本鈴ギリギリの時間なのに運が悪い事に沢山の人がガヤガヤと集まっている。

どうやら人身事故で電車が遅れて、駅からの徒歩生徒がこの時間に殺到してしまったよう。

しばらく昇降口から離れた場所で待機していたのだがもう本鈴がなってしまうので仕方なく下駄箱に向かうしかなかった。

ゴミゴミとして生ぬるい空気感。

1番嫌いな感覚。

他の人と、肩まで触れてしまって俺の目からは無意識のうちに涙が溢れた。

すぐに教室の階まで駆け上がりトイレの個室に籠ったけど、息苦しさと手の震えは止まらなかった。

大貴「……っ……はぁっ………ぅ………、」

症状がいつもよりもひどく出てしまって、収め方が自分でも分からない。

俺はホームルームなんて気にする余裕もなく、開けた場所を求めて屋上へと上った。

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