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宏太side
そのあと救急車を追うように俺と裕翔が家を出た。
侑李と圭人はもう夢の中へ誘われそうだったから、涼介の救急車と入れ替わるように帰ってきた、大貴と雄也に任せてきたのだ。
裕翔も夜遅いし、寝てていいよって言ったんだけどついてくって聞かなかったからつれてきた。
いつもは乗せる事のない助手席に裕翔がちょこんと座っている。
涼介が運ばれた病院までは10分ほど。
赤信号に差し掛かって車を止めた瞬間。
裕翔「……ねぇなんで涼ちゃんだけ耳が聞こえないの？耳が悪いのはダメな事なの…？」
あまりに真剣にいうもんだからさすがの俺も背筋が伸びる。
宏太「……なんで？どうしてそう思うのさ。裕翔はダメな事だって思ってる？」
裕翔「……思ってないよ！！思ってないけど……町の人は不思議そうな目でいつも見るよ？涼ちゃんは頑張ってお話してるだけなのに。でも、良くなってさ侑李と圭人ともお話できるようになればいいのにとは思うよ？涼ちゃん頑張ってるのにかわいそうだ………」
涼介はまだ5歳。読唇術も使えない。聲を発するのも難しい。
俺たち家族では気にしない涼介の話し方。ボリュームの調節が効かず、発音も不明瞭だからか、町行く人はみんな涼介に視線を向ける。
その視線を裕翔は感じ取っていたんだ。
そして声が高い侑李と圭人の声は補聴器を通しても聞こえないらしく、侑李や圭人が涼介に話しかけることも少なくなってしまっている。
宏太「そうだね。涼介は頑張ってる。裕翔の言うことはおおむね正しいけど、一つだけ間違ってるよ。」
裕翔「……なにが？」
宏太「涼介はね、可哀想なんかじゃない。」
「俺たち家族も、誰一人同じ顔の人はいないし声も性格も違うでしょ？それと同じ。耳が聞こえないのも涼介の個性だから。だから涼介は可哀想なんかじゃないし、こうやって兄弟がいるだけで幸せなことなんだよ。…….ね？」
裕翔「……りょう、ちゃんと、おはなしがしたいっ」
裕翔はポロポロと涙を流ししゃくり上げ始めてしまった。
宏太「……大丈夫。慧がついてるから。ほら、もう着くよ。降りて。」
俺は俯く裕翔の手を引いて病室へと急いだ。
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めろん(プロフ) - 初めまして、いつも更新楽しみにしています。リクエストお願いいたします。�睫擇�ん伊野尾くん裕翔くんが兄弟の設定で裕翔くんが末っ子で心臓病のお話が読みたいです。よろしくお願いします。 (2020年2月2日 0時) (
レス) id: 84d6dad1ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ - リクエストのお話を書いてくださりありがとうございます！ 何回も読んじゃうくらい好きです！ 次のリクエストなのですが、脳性麻痺で車椅子を使用している涼介くんでお願いします。家族パロみたいな感じがいいです。これからも楽しみにしてます！ (2020年2月1日 10時) (レス) id: 33af8bde7c (このIDを非表示/違反報告)
mui☆(プロフ) - 知念くんが喘息持ちでノロになっちゃって過呼吸ぽくなっちゃうのがみたいです (2020年1月31日 22時) (レス) id: e94457ec1d (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - ゆあさん» リクエストのお話を書かせていただきました！！またのリクエストをお待ちしております！ (2020年1月31日 21時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
やまたか - いえいえ…！とても素晴らしいお話でしたよ！完結させてくださりありがとうございました！これからも更新頑張ってください！ (2020年1月31日 21時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ
| 作成日時：2020年1月10日 23時
