ねずみいろ ページ23
侑李side
慧「……ゲホゲホッ…ぅえっ…ック」
侑李「あっ!にーちゃん!…母さん!にーちゃんまた吐いちゃったよ!!」
[嘘!また!?汚れた?]
侑李「床だけ!お洋服は無事!」
ぺたんと座っていたにーちゃんが突然床に手をついて吐き始めちゃって、僕も動揺。
今は15:00だけど、今日は朝にも一度戻してるからもう2回目だ。
母さんは具合が悪そうなにーちゃんのためにお仕事を休んで朝からつきっきりだったから、学校から帰ってきた僕とバトンタッチして休んでもらってた所だったの。
[やっぱりお天気かなぁ。ここだけ掃除するから、慧の口濯ぐの手伝ってあげて。]
侑李「分かった。にーちゃん立てる…?」
いつもより数段に危なっかしい足取りのにーちゃんをなんとか支えて半ば強引に口の中を洗う。こうしなきゃ気持ち悪いの治らないと思うから。
今日は朝からどんよりお天気。気圧の影響を受けやすいにーちゃんには辛い日だろう。
朝から殆ど食べられてないのに吐いちゃうなんて、可哀想だ。スポーツドリンクはあんまり好きじゃないから飲もうとしないし…。
侑李「にーちゃん何もってきたの。」
慧「…ん〜……んんぅ〜」
侑李「そっか、今日放デイの遠足なんだったもんね。」
ふらふらしながら何か持ってきたと思ったら、いつも背負ってる鈴いっぱいのリュック。今日は前々から決まっていた遠足(といっても近くの公園におやつを持って行って食べるだけ)のはずで、にーちゃんも相当楽しみにしてたみたい。
リュックを持ってきてデイに行きたいってアピールしてるけど、今日はどうしても行かせてあげられない。
慧「ん゛〜っ」
侑李「行けないの。今日はにーちゃんおやすみだから。」
そんなこと言ってもにーちゃんには伝わらないからもっともどかしい。
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作者名:あむ | 作成日時:2021年10月29日 16時