カラフル 2 (ページ20)

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［スピンオフ］だいちゃんのぺーすページ20

大貴くんが支援学校に入る前のお話です🌟

宏太side

［薮さんのお宅でしょうか？私大貴くんの担任の……］

そんな定型文から始まる電話は今週でもう2度目。月換算すれば4度目か。

大貴「ねぇねぇこうちゃん！みてみて！」

宏太「大貴、兄ちゃん今先生と大事なお話してるからね。」

大貴「えー、いまみてほしいのにー？」

大貴は素直でとても良い子だと思う。真っ直ぐで明るくて、興味を持ったら一直線だ。

でも学校ではかなり先生が手を焼いているらしく。

授業中にみんな静かに取り組む中突然大きな声で話し出す。

窓から飛行機が見えれば、時と場合関係なく立ち上がって窓側に見に行く。

ロッカーや机の中の整理整頓ができない。

などなど。

その影響か、クラスメイトの輪からも1人外れているとか。

宏太「大貴、今日の宿題は？」

大貴「わかんなーい。」

確かに家で勉強道具を広げさせても1分もぴたりと座っていられないし。

大貴「こうちゃん、今日のごはんなにー？」

興味関心がすぐにいろいろな場所に移る。

宏太「大貴、よく聞いて。学校はお勉強する所なの。大貴がたくさんのものに興味があるのは兄ちゃんも嬉しい。でも、皆と一緒に静かな時間は静かに過ごさなきゃだめ。」

大貴「…んんー、」

宏太「わかった？まずは10分頑張ってみよう。皆もやってる事だよ。」

大貴「うぅー、……いっしょって、なに、みんなって、なに…、」

宏太「とにかく俺と練習してみよう？」

腑に落ちない様子の大貴とその日は10分一緒に宿題をやった。けれどやっぱりそれ以上は無理みたいだった。

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