検索窓
今日:39 hit、昨日:3 hit、合計:56,759 hit

10 __ 労わる ページ44

光side


慧さんの病状は一進一退という感じ。



会話もそれなりに出来て、外にお散歩に行ける日も有れば無気力になって一日中天井を見てぼーっとしている日もある。



大貴くんが慧さんの様子を見に来る時は何故かいつも後者の日だ。



呼びかけにも応じず、ただふわふわと漂うような意識の中にいる慧さんを見つめて哀しそうな顔をする。



「調子の良い日は、お花を見に行ったりもするんですよ。慧さん、大貴くん来てくれてますよ。」



まだ慧さんの元気な姿が残されていることを伝えようと俺は慧さんに呼びかけてしまう。だって、もどかしいから。すれ違う2人が。



けれど大貴くんは決まって「元気な日があるならそれでいいんです。僕の前で見せてくれなくたって。」と無理して笑うのだからこちらも何も言えない。



慧さんの頭の中からは日々色々な物事が抜け落ちて行っていると思う。



食事を摂ったこと、昨日の天気、道端に咲く小さな花を見つけて微笑んだことも。



でも大貴くんが慧さんの中で生き続けていることだけは胸を張って言えた。




・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (128 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
344人がお気に入り
設定タグ:Hey!Say!JUMP , 病系 , 伊野尾慧
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

朝光 - 初コメ失礼致します!群青のパスワードをお教えして頂きたいのですがよろしいでしょうか? (2022年3月7日 23時) (レス) id: 13ebdf4ed8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あむ | 作成日時:2021年9月30日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。