Want to live. XIII

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光side


いのちゃんの訃報を聞いたのは、それからたったの2日後のことだった。



夜中に心拍が急に落ちて、そのまま眠るように逝ってしまったらしい。



18歳。あまりにも若すぎた。



俺が病室に足を運ぶと、ネームプレートは外されていて彼の姿はどこにもなかった。



ただ、まっさらに整えられたベッドの上に俺たちの軌跡が遺されていた。



手に取るとずしりと重みを感じるリングノート。



俺たちの全てが詰まったそのノートの1ページ目。



大学初日。いのちゃんと出会えた日。




2ページ目、ファミレス。



3ページ目、カラオケ。



4ページ目、デパート。




2人で交わした文字を追うと、俺の頭の中でいのちゃんと過ごした日々が再生されていく。



どれも、その時その瞬間。感じたこと、見たことが手に取るようにそのまま。



もう一冊は大学ノート。ノートテイカーに使用してくれていた大きめの。



それは風に吹かれてベッドの上でページを捲られていた。



光「……っ、へぁくそっ、…(へたくそ)」



なんだよこの不細工なキャラたち。しっかり説明しろよ。



いのちゃんがこんなの書いてたからノートが小学生のものみたいだよ。



手元のリングノートは、いのちゃんが病気を打ち明けてくれた時のページになっていた。



震える線が痛々しい。それほど彼は追い込まれていた。



その日を境にどんどん小さくなる字に涙が止まらない。



こんなに頑張って書いていてくれた。辛くても、しんどくても俺と会話することをやめようとはしなかった。






『おはよういのちゃん、よく眠れた？』









『へんなじかんにおきた』


『ひかる あいたいな』


『ひとりはこわい』




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