るりいろ ページ45
侑李side
土曜日ルーティーンのお散歩帰り。
マンションに帰ってくると、2個隣のドアの前に見知らぬ人影。
あれ、あそこって住人さんいたっけ。
そんな事をぼんやり考えていたら、僕の隣からにーちゃんが消えていることに気がつく。
視線を向けると、玄関前で何やらしているその人の元にワープしているにーちゃんを見つけた。
慧「……ぁぁ〜、ぅ〜、」
「なに、君もこれ興味ある?いい趣味してんじゃん。」
明るい髪色に耳元で光るピアス。
ダメージジーンズに白ティーで腰でジャラジャラ、ベルトが音を立てている。
侑李「…だめだよ、にーちゃん!!おうち戻るよ!」
慧「…ぅぁあ、…」
「んー?これ、カブトムシ。好き?カッコいいよな。なかなかこの歳で食いついてくれる人いないから嬉しい。」
いかにも治安が悪そうな見た目をしたその人の横でカゴに入ったカブトムシに心を奪われているにーちゃん。
僕が手を引いても、こういう時のにーちゃんはしぶとくてビクともしない。
「こんにちは、ここに越してきたタカキユウヤです。」
警戒心丸出しの僕を見てか、名乗ったその人。
キリリとした目と日焼けした肌をみてやっぱりこの人はチャラそうだな、と思う。
侑李「…にーちゃん、帰るよ。」
雄也「名前は?…なんて言うの?」
カブトムシに夢中なにーちゃんに問いかけるタカキさん。
侑李「…にーちゃんは話せませんから。…にーちゃんほら立って、」
慧「……ん゛ぅ〜っ!!」
侑李「…もうなんでよっ、」
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作者名:あむ | 作成日時:2021年9月1日 13時